3月19日 卒業式 式辞より
- 公開日
- 2020/03/19
- 更新日
- 2020/03/22
校長室
本日、第73回卒業式を行いました。式辞の中で、子どもたちに次のような話をしました。
6年生は、学校のリーダーとして、行事を重ねるごとに成長し、活躍してきた。そして卒業に向け、最高学年として立派な姿を見せて締めくくろうとしていた矢先に、突然の臨時休校。在校生のいない卒業式…。「どうして、私たちの時だけ」と落胆した人もいるだろう。でも、考え方を変えてみると、この状況での卒業式だからこそ、特別で一生思い出に残るものにできるのだ。
オオバコという雑草は、人や車が通る場所に生えている。そんなところに生えていたら、踏みつぶされてしまう。しかし、オオバコは人や車に踏まれても衝撃を吸収できる柔らかい葉と、ちぎれないようにするための硬く強い筋を持っている。さらに、踏まれたときに靴の裏やタイヤに種をつけて遠くまで運んでもらうようにし、この逆境を自分のために役立てている。
オオバコは、強さと柔らかさ、そして発想の転換で、普通なら育つことができないピンチをチャンスに変え、他の植物とのちがいを生かしている。
4月からの中学校生活では、困難な場面に直面することもある。そんな時、ただ歯を食いしばって頑張るだけではなく、心のもち方を変え、「ピンチは自分を成長させるチャンス」と前向きに捉えて受け入れることで、自分のものの見方や考え方が広がるのではないだろうか。そして、ピンチをチャンスに変える経験を重ねることで、しなやかな発想と、たくましい心を身につけ、自分らしさを発揮できる人になってほしい。
卒業生のみなさんが、今後さらに、「心豊かに、たくましく」成長することを願っています。卒業おめでとう。