学校日記

7月20日 平成30年度 朝日西小学校 1学期終業式 校長式辞(校長室より)

公開日
2018/07/20
更新日
2018/07/20

校長室

 今日の終業式では、二つのお話をします。
 1 「成長」について
 2 「命」について

 まず一つ目「成長」についてです。

 始業式では、今年度の合い言葉をお話ししました。覚えていますか?それは「ファミリー朝西」です。「人がいやがることをしたり、言ったりしません。叩いたり、蹴ったりなんていうのは絶対ダメです。いじめは許しません。朝日西小は一つの家族です。「ファミリー朝西」176名のみんなが仲良く過ごせるよう、楽しくお話をしたり、みんなで遊べるようにしたり、お友達を大切にしたりて、過ごしましょう。」というお話でした。
 この合い言葉の下、みなさんそれぞれの学年クラスで新しい担任の下、一緒にがんばりました。

 さて皆さんは、昨年より、何ができるようになりましたか?何をがんばりましたか?「あいさつ」「清掃」「勉強」「運動」「係活動」「お手伝い」「部活動」など。先ほどの児童発表では、3年生のSさんと6年生のSくん二人の仲間が、1学期の成長と2学期の頑張りたいことを堂々と述べてくれました。立派でした。返事も「ハイッ!」と立派でした。

 大切なことは、自分がどれだけ成長できたかをきちんと振り返られることだと思います。自分ががんばったことや自分の成長をぜひ自信にしてほしいと思います。そして、今よりもっと自分を好きになってほしいと思います。朝日西小をもっと好きになってほしいと思います。

 成長といえば、今日は担任の先生から通知表「あゆみ」をもらいます。今年度から、表紙のタイトル「通知表」が「あゆみ」にかわります。「あゆみ」という名称には、「これは、あなたの成長や努力の足あとです。自分の足あとを振り返り、自信を持って次のステージに向けてがんばってほしい。」と言う意味が込められているのです。
 校長先生も、担任の先生がつくってくださった、みなさん一人一人、176名全員の通知表を見せてもらいました。特に、最後の担任の先生の言葉は、何度もよく読み直してくださいね。教室で通知表をもらう時、担任の先生は、あなたの顔を見て、きっと、にこっと笑い、そして一言、言葉をくださると思います。あなたは、その担任の先生の言葉を覚えていてください。そして家に帰ったら、通知表をもらう時、担任の先生にかけてもらった言葉を、家の人に伝えてくださいね。「先生が、こんなことをがんばったね、と褒めてくれたよ。」と伝えてください。

 

 では二つ目、「命」についてのお話をします。
 
 先日起きた西日本豪雨では、いたるところで大きな被害を受けました。この豪雨により、特に、広島県、岡山県、愛媛県など西日本を中心に多くの地域で河川の氾濫や浸水害、土砂災害が発生し、7月18日現在、亡くなった方は223人にのぼっており、甚大な災害となりました。また、全国で上水道や通信といったライフラインに被害が及んだほか、交通障害が広域的に発生しています。
 
 この写真は、どこの写真か分かりますか?災害ゴミの集積場ですが、場所は、岡山県の、ある中学校です。
 7月18日中日新聞の記事を紹介します。少し長いですが、聴いてください。
 「豪雨で発生した災害ゴミの仮置き場となっている真備中学校。水没した家財道具や床材、畳などを積んだ軽トラックや廃棄物収集車が、土煙を巻き上げながらひっきりなしに訪れる。グランドには校舎の二階ほどの高さまで、ゴミが積みあがっていた。校舎の1階には泥水がたまり、授業再開までの道のりの険しさがうかがえる。」

 「真備中学校から約1キロ離れた川辺小学校には、体育館の入り口に粘着テープで『キケン」と書かれたブルーシートが張られていた。校舎の中に、泥にまみれた絵画や年度の作品が見えた。高さ3メートルほどの二宮金次郎像は頭まで泥をかぶり、被害の深刻さを物語っている。」

 「真備町地区にある8校のうち4校は校舎の1,2階まで泥水が押し寄せる被害を受け、三校は避難所として利用されている。残る1校も電気や水道などのインフラが整わず、9日から臨時休校となっている。避難生活への不安から、避難所を巡回した教員に抱きついてきた児童もいたという。」

 皆さんは、1学期の間、大好きな朝日西小学校で、元気に運動したり遊んだり勉強したり、さまざまなことにチャレンジすることができました。けれども、豪雨で被害に遭った地域の小学校中学校のみなさんは、中には、家も失い、教科書も失い、ランドセルも失い、大好きな学校も臨時休校になってしまった子も、全国に多くいます。

 愛媛県松山市では、7月7日、自宅の裏山が崩れ、小学3年生のおねえちゃんと1年の妹が、母親と一緒に土砂に巻き込まれて亡くなりました。いたたまれない思いです。全校児童が6人だったその小学校は、二人の大切な命を失い、全校児童4人になってしまいました。7月19日、全校児童が6人だったその小学校では、午前7時半、4人の児童が校長に付き添われ、12日ぶりに登校しました。校長先生は4人となった全校児童にこう話したそうです。「2人は生きたいのに生きられなかった。みんなは命があって元気なんだから、応援してくれる人が全国にも外国からもあった。そういう人もいるので、頑張りましょう。」と。

 親からいただいた、おじちゃんおばあちゃん、おおおじいちゃんおおおばあちゃんからいただいた、大切な命。世の中に、たった一つしかないあなたの命。この夏休み、絶対に大切に守ってください。そして、命あること、周りの仲間がいること、家族がいること、朝日西小学校があることに、感謝の気もちを持ってくれるとうれしく思います。



 では、最後に、校長先生からの夏休みの宿題を出します。2年生以上の皆さんは想像つくかもしれません。それは、「2学期始業式、元気に登校すること」です。でも、この宿題以外にも、勉強もしっかりやるのですよ。お手伝いもしっかりやるのですよ。(皆笑顔)分かりましたか?(ハイッ!)

 みなさん、目と耳と心で、真剣に聞いてくれてありがとう。これで、校長先生のお話を終わります。