学校日記

3.20 卒業おめでとう

公開日
2018/03/20
更新日
2018/03/20

校長室

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 第71回卒業式が行われました。卒業生への励ましのことばを紹介します。

 本日、巣立ちの日を迎えました、69名の卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。
 6年前、夢と希望を胸に、この丹陽小学校に入学しました。特に最後の1年は、学校の中心となってがんばりました。運動会では、力一杯表現した組立体操や元気ある応援など多くの場面での活躍に、たくましさを感じました。台風で出発できるか心配した修学旅行。京都・奈良の歴史や文化に触れ、友達と楽しいひと時を過ごすことができました。「丹小わくわくフェスタ」では、「セロ弾きのゴーシュ」を熱演し、助け合いながら人間的に成長していく主人公の姿を、全員で心をこめて伝えてくれました。各部活動の大会では、仲間を信じ最後まで粘り強くがんばりました。
 本当に、心身ともにたくましく成長しました。これからも周りの方々への感謝の気持ちを忘れず、温かい人間関係を築いてほしいと思います。そこで、みなさんに「勇気と希望をもつこと」そして「諦めないこと」の大切さについて話をしたいと思います。
 先の韓国平昌での冬季オリンピックでは、多くの代表選手が活躍しました。日本は史上最多の13個のメダルを獲得しました。みなさんも夢と勇気と多くの感動をもらったのではないでしょうか。そんな中、先生の心の中には一人の外国人選手が心に残っています。ピタ・タウファトファ選手です。ぴんと来ないかもしれません。メダルを取ったわけでもなく、暑い南国の島国から寒い冬のオリンピックへ国の代表としてたった一人で参加をしました。開会式で、上半身裸で国旗を振っていたトンガの選手と言ったらわかる人もいるでしょう。身長192センチ、体重100キロ。実は、2年前の夏のリオデジャネイロオリンピックにもテコンドーの選手として参加していました。その彼がなぜ氷点下という極寒の冬のオリンピックにいるのでしょう。タウファトファ選手は、今回クロスカントリーといって起伏のある雪原を細いスキー板とストックで滑る競技に出場しました。結果は116人中114位。リオデジャネイロオリンピックのテコンドーでも1回戦負けをしています。彼は言います。「新たな扉を開きたかった。誰かを次のオリンピックへと駆り立てたい」と。夏のオリンピックの後、2年後の平昌オリンピック出場を目指してクロスカントリーの練習を始めます。南太平洋の島国、それまで雪も見たことがなかったそうです。雪のない場所での新たな挑戦。練習では、ローラースキーを使って技術を磨き、何度も転んでひじやひざを打ち、時には顔も擦りむいたそうです。それを繰り返す中で、スキーに乗る感覚をつかみました。スキー板を初めて履いたのは何と1年程前の昨年1月だそうです。さらに雪を求めてヨーロッパ遠征に出かけ、直前の国際大会で入賞してオリンピック出場を勝ち取ります。なぜそこまでがんばれるのか、彼には強い思いがありました。彼は今、家のない子どもたちの自立を支援する施設で働いています。施設の中には、将来に希望を見出せず、不安に襲われている子どももいるそうです。そんな子どもたちのために日々働いているタウファトファ選手、「施設の子どもたちを助けたい、不可能に思えることでもやればできるということを伝えたいという気持ちで諦めずに滑った」と言っています。
 どの選手も勝ちたいと思ってメダルを目指してやっているので、メダルが取れればうれしいに決まっています。でも、一生懸命にやっていれば必ず結果がついてくるというものでもありません。これは、みなさんの今後の人生にそのまま置き換えられるのではないでしょうか。これからみなさんは、いろいろなことを体験したり、経験したりします。中には、うまくいかないこともあるでしょう。でも、「諦めない心」「挑戦する気持ち」は忘れないでください。タウファトファ選手は、夏のオリンピック後の新しい挑戦に「最も難しい競技に挑もうとクロスカントリースキーを選んだ」と言っています。結果は114位です。それでも、現在34歳の彼は、くじけるどころか2年後の東京オリンピックに挑戦しようとしているそうです。何でも挑戦すればよいというものではありませんが、自分の目標に向かって挑戦し続ける気持ちは大切にしたいものです。みなさんも、勇気と希望、諦めない心をもってがんばりましょう。そして、何かあった時には、丹陽小学校の合言葉「笑顔・元気・心をこめて」を思い出し、何事にもくじけずがんばってほしいと思います。皆さんの輝ける未来に、幸多かれとお祈りしています。

 卒業式には、多くの保護者やご来賓の方々にお越しいただきました。皆様のお陰をもちまして、卒業式を無事に行うことができました。職員一同、感謝申し上げます。ありがとうございました。