3.16 卒業おめでとう
- 公開日
- 2017/03/16
- 更新日
- 2017/03/16
校長室
第70回卒業式が行われました。卒業生への励ましのことばを紹介します。
本日、巣立ちの日を迎えました七十三名の卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。
6年前、夢と希望を胸に、この丹陽小学校に入学しました。雨の日も風の日も、暑さや寒さにも負けず、勉強や運動に励みました。特に最後の一年は、学校の中心となり、明るく元気な丹陽小学校を築くことができました。4月、不安な気持ちの一年生に笑顔で寄り添い、登下校を手助けしてくれました。運動会では、組立体操や応援、係活動など、多くの場面での活躍にたくましさを感じました。修学旅行では、京都・奈良の歴史や文化に触れ、バスや旅館では友達と楽しいひと時を過ごすことができました。「丹小わくわくフェスタ」では、「ユタと不思議な仲間たち」を熱演し、「友達」の大切さを、心をこめて伝えてくれました。さらに、各部活動の大会では、仲間を信じ、最後まで諦めない粘り強い心を育てました。
本当に、心身ともにたくましく成長しました。これも、家族や友達、先生や地域の方など多くの人たちの支えがあったからです。そうした方々に感謝の気持ちを忘れず、これからも温かい人間関係を築いてほしいと思います。そこで、みなさんに「夢と希望をもつこと」そして「くじけないこと」の大切さについて話をします。
あるサッカー選手のプロへの挑戦の話です。彼は、中学校卒業後にサッカー留学をしようとします。元々身体能力に恵まれていたわけではなく、体も極めて堅かったので、周りからは「やめた方がいい。お前では99%無理だ」と反対されたそうです。みなさんは、こんな風に言われたらどうでしょう。彼はこう切り返しました。「可能性は1%あるんですね。じゃあ、僕は挑戦します。」 彼の名はカズ、後に日本のサッカー界を長く引っ張っていく三浦知良選手です。15歳で一人ブラジルに渡り、23歳の1990年、Jリーグができた時に日本に戻って、その後日本人サッカー選手の歴史を何度も塗り替えた人物です。50歳になる今でも、たとえJリーグの2部のチームにいても、ひたむきにがんばる彼の姿には、心を打つものがあると感じています。
彼の言葉に、次のようなものがあります。
「かなったか、かなわなかったかよりも、どれだけ自分ががんばれたか、やり切れたかが一番重要である。」
スポーツ番組のインタビューでも、「サッカーというのは、うまくいかないことのほうが多い。ゴールという結果からしたら、ほとんど入らないし、心が折れることも多い。それでもサッカーは楽しいし、1点の重みというものを常に感じる。今は、うまくいかないからおもしろいとも思う。体は衰えても、やる気や情熱は衰えていない。何かに挑戦をして、その結果が成功だとか失敗だとかではない。挑戦した時がもう成功と言えるのではないだろうか。」
これは、みなさんのこれからの人生にそのまま置き換えられるのではないでしょうか。
やみくもに、無茶な無謀な挑戦がいいとは言いません。そこには、強い意志としっかりとしたビジョンが必要ですが、勇気を持って、自分の目標に向かって挑戦し続ける気持ちは大切にしたいものです。これから、いろいろなことを体験したり、経験したりする中で、うまくいかないこともあるでしょう。三浦選手の話ではありませんが、うまくいかないことの方が多いかもしれません。そんな時は、丹陽小学校で学んだ「笑顔・元気・心をこめて」を思い出し、夢と希望をもって何事にもくじけずがんばってほしいと思います。みなさんの輝ける未来に幸多かれとお祈りしています。
卒業式には、多くの保護者やご来賓の方々にお越しいただきました。皆様のお陰をもちまして、卒業式を無事に行うことができました。職員一同、感謝申し上げます。ありがとうございました。