学校生活

10月25日(火) 「学習の流儀」 〜校長室より〜

公開日
2022/10/25
更新日
2022/10/25

校長室より

 先週に中間テストを行いました。テストが終わった時に、「もっと頑張ればよかった」と後悔する生徒をよく見かけます。やはり、テスト後に自分の学習への取り組み方をきちんと振り返り、改善していくことが大切です。
 そこで、今日の全校集会では、脳科学の研究の第1人者である、東京大学教授の池谷裕二先生が提唱する「学習の流儀」を紹介しました。これは、どうしたら学習の成果を上げることができるかというもので、多くの実験データをもとにした結果なので、かなり信頼できると思います。いくつかある流儀のうち、今日は下にある10個を紹介しました。今後の参考にしてほしいと思います。
 
流儀1 同じ時間に起床・勉強・就寝する
・学習する時間をルーチン化(習慣化)することで、脳の認知負荷を低減する。
流儀2 同時に複数のタスク(作業)を行わない
・テレビやラジオは切る。スマホ通知はオフ。「ながら勉強」はダメ。
流儀3 定期的に休憩を入れる
・40分毎に5〜10分の休憩を。休憩中は何もしないことが肝心。ゲームやスマホなど、脳が疲れることはしない。
流儀4 勉強場所を時々変える
・場所を変えると脳内で「シータ波」が出て、集中力が高まりやすい。脳は新しいことを好む。一つの場所でじっと勉強をしていると脳は疲労する。景色の違う新しい場所に移動すると、脳は再度活性化する。
流儀5 復習のタイミングを意識する
・その日のうちに復習する。間隔をあけて復習を繰り返す。間隔を徐々に長くして7回繰り返すと忘れない。
流儀6 テストを取り入れる
・「覚える(入力)」作業よりも、「思い出す(出力)」作業の方が記憶に残る。確認テストを繰り返して覚えたことは忘れにくく、テスト結果が良い。
流儀7 よい姿勢、よい表情を心がける
・勉強に集中するときは、体や脳に余計な負担をかけないために、疲れにくい姿勢、疲れにくい表情を。「笑う(よい表情をする)」と楽しくなり、「シータ波」が出る。
流儀8 やる気ではなく、システムに従う
・「やる気」は一時的な興奮状態で長続きしない。やる時間になったら勉強を始める。
流儀9 モチベーションを刺激する友達をもつ
・子供は友達の影響を一番に受ける。一緒に向上しあえる友達を作ることが大切。
流儀10 毎日少なくとも8杯の水を飲む
・知的作業に取りかかる前に0.5Lの水を飲むと、効率がアップ。子供の場合は集中力や記憶力も向上するということが実験で証明されている。

【東京大学薬学部教授 池谷 裕二 先生「学習の流儀」より】