学校日記

6月26日(月) 全力で打ち込めるものとの出会い(学校集会より)

公開日
2023/06/26
更新日
2023/06/27

校長室より

 学校集会で、生徒に次のように話しました。

 人は人生のどこかで、興味をもってやってみたいと思えるものに出会うものである。
 先日の全仏オープンの車いすテニスで優勝をした、本校の卒業生の小田凱人選手は、小学生の時の入院中の病床で、パラリンピックで優勝する日本人選手の映像を見てから、この競技に全力を注いできたそうである。
 現在、快進撃を続けている藤井聡太竜王・名人が将棋に夢中になったのは、5歳の時におばあさんから将棋を教わったことがきっかけだったそうである。
 「ドラえもん」の作者、藤子・F・不二雄さんは、子どもの頃に手塚治虫さんの漫画の面白さに衝撃を受けて大ファンになっことがきっかけで、自分も漫画家を志し、結果的に「漫画の神様」と呼ばれる手塚さんに肩を並べるほどの漫画家になったのである。
 出会った当時は、ここまでのめり込んだり、自分の人生を方向づけたりするような出来事だとは思っていなかったかもしれない。でも「おもしろい」「楽しい」「自分でもやってみたい」という気持ちを大切にしたからこそ、それぞれの道で活躍できるのだと思う。
 中学生の時代も含めてこれからの人生で、様々なものや人に出会う。その中に必ず自分の心が強く動く出会いがあるはずである。しかし、何気なく生活していると、せっかくの大切な出会いにも気付かず過ぎてしまうかもしれない。だから、いろいろなことに興味をもって取り組み、全力で打ち込めるものと出会ってほしい。そして、その出会いを大切に育むと、自分の人生をかけて成していきたいことが見えてくるのだと思う。