学校日記

大好き起っ子シリーズ37「〜世界で活躍する人になるために〜」令和2年8月7日(金)

公開日
2020/08/07
更新日
2020/08/07

起っ子

令和2年度 起小学校1学期終業式 式辞「柔らかな感性」 

まず、皆さんにお礼を言います。
今学期は、とてもとても長い1学期でした。それなのに、新型コロナウイルスに気をつけながら、「命」を大切に過ごしてくれたことに感謝します。ありがとうございます。今日は、熱を出してお休みしている人もいます。しかし、誰一人、今学期も命を亡くす人はいませんでした。とてもとても気をつけて、生活してくれたのですね。本当にありがとう。

さて、今日は1学期の終業式です。いかがでしたか1学期は。
校長先生は皆さん、ひとり一人がよく頑張った1学期でしたので、この1学期について、「頑張ったね」以外に伝えたいことは殆んどありません。そこで、式辞では「夏休みの過ごし方」について、お話しようと思います。
まず、いつものように「今日は何の日」について、からお話します。
今日はたくさんの記念日になっていますが、そのうちの一つ「立秋」についてお話します。
「立秋」は、「今日から秋が始まるよ」という日です。ただ、実際には一年のなかでも最も暑い時期になります。だから、皆さん、熱中症には十分気をつけてくださいね。
その「立秋」について、今から1100年ほど前に生きていた昔の人が作った歌を一首紹介します。

「秋きぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」

この歌、1100年ほど前の今日、藤原敏行という人が作った歌です。
意味は「秋が来たことは、花、野菜、昆虫など自然の様子を見ていても分かりません。でも、風の音で秋が来たんだなと感じます」という意味になります。
すごいですね。風の音を聞いただけで秋が来たことが分かるなんて。「そんなに昔の人は耳がよかったんだ」と思うかもしれませんね。確かに風の音で気づいたのかもしれませんが、実際には「かさかさ」といった竹や木の葉っぱがこすれ合う音、あるいは「ちりんちりん」といった風鈴の音などから、かすかに吹く風によって生まれる音で秋を感じたということのようです。

さて、短いといっても、明日から楽しみな夏休みが始まります。ただ、いつもの夏休みと違うのは、新型コロナウイルスに感染しないようにするために旅行は控えねばなりません。お友だちの家の部屋でゲームをして遊ぶこともいけません。プールもほとんどが休園です。「楽しみにしていたことがほとんどできなくて、つまらないな」と感じているかもしれません。
でも、先ほど紹介したように、今から千年以上も前に生きていた私たちの先輩たちは、ゲームも旅行もなかったのに十分この時期を楽しんでいました。風に季節を感じて、感動していました。
皆さんも自分の部屋やベランダから、お家の庭で是非、秋を見つけてみてください。トンボの種類やその飛び方をじっと見てみてください。いろいろあるセミの鳴き声に耳を傾けてください。お月さまの満ち欠けを楽しんでもいいですね。
今まで気づかなかったことに目を、耳を向け、家にいるからこそできる発見をたくさんたくさんしてみてください。皆さんの「秋」を見つけてください。
是非、素敵な夏休みを送り、そして、8月24日には再び元気な姿で、「発見エピソード」と「笑顔」を持って起小学校に戻ってきてください。起小学校の先生方も校舎も、楽しみに待っています。