11.21 人権集会(児童会)
- 公開日
- 2022/11/21
- 更新日
- 2022/11/21
人権教育・いじめ対策
12月上旬に全国で実施される人権週間に先立って、今週は校内で人権に関する取り組みを児童会主催で行います。朝のオンライン集会では、児童会による呼びかけと校長先生のお話がありました。
以下は、校長先生のお話の内容です。
今日は、人の気持ちはわからない。言い換えると、人の気持ちを伝えあうことは難しいというお話をしましょう。
先生が小学6年生の頃です。ある日、先生は大発見をしました。クラスの成績の良い子の法則を発見したのです。こういう子は成績が良いというきまりみたいなものです。皆さんは どんな子が成績が良いと思いますか?眼鏡をかけている?姿勢がいい?字がきれい?
先生が発見したと思い込んだ法則は、若白髪です。皆さんは、自分や友達の髪の毛が染めていないのに、薄い茶色だったり、白っぽくなっているのを見つけたりしたことはありますか?先生が子どものころは、白髪が目立つ子が何人かいました。その子たちがたまたま成績の良い子ばかりだったので、先生は勝手に白髪があることにあこがれたのです。そのころの都市伝説のようなもので、「白髪を抜くと増える」というのがありました。「白髪があっても、抜くと、増えちゃうよ。気にしすぎないほうがいいよ」ということだと思うのですが、当時の先生は、白髪が増えるとかしこくなるかもと思い、毎日探しては抜こうとしていました。
でも、そうそう何本も白髪は出てきません。先生は、隣の席の成績が良くて、白髪が多い子に、「いいなぁ。白髪があって、かっこいいな。」と毎日言っていました。でも、ある日の放課中、同じように「白髪がかっこいいな。」と言ったら、その子が急に怒り出して、「もう二度としゃべらない!」と言って席を離れていきました。
先生は、どうしてその子が怒っているのかわかりません。先生にとっては、白髪があるというのは、賢い証拠で、うらやましいこと、「いいな。」「すごいな。」とあこがれていたのですから。でも、後から分かったのですが、その子は白髪が多いことに悩んでいたのです。先生はひどいことを言ってしまったと後悔しました。
みなさん、自分の気持ちを伝えたり、人の気持ちを察したりすることは難しいですね。自分がよいと思ったりしたことも、相手を不快な気持ちにさせるかもしれません。もし、嫌だなと思ったら、ちゃんと相手に伝えましょう。「いやだよ。」と教えてもらったら、「ごめんね。」「嫌な思いをさせるつもりはなかったんだよ。」と伝えて、相手が嫌だと思ったことを言ったりしたりするのはすぐにやめましょう。
今朝、先生が外で旗当番をしていると、先生の持っている旗を手で押した子がいました。先生は少し嫌だなと思ったのですが、おはようというあいさつ代わりに態度で示そうとしたのかなと思い直しました。何かを言ったり言われたり、したりされたりしたときに、相手の気持ちを思いやる気を配る丹陽小学校の児童であってほしいと思います。
丹陽小学校の皆さんには、こんなことはないとは思いますが、外見などのちょっとした違いから、仲間外れにしたり、仲良しグループだけで盛り上がってしまい、他の子が同じものを持つのを嫌がったり、仲間に入るのを認めなかったり、その場で聞いてもわからない話をわざとしたり、無視をしたり、SNSで悪口を発信したり、グループはずしをしたりなど、人を傷つけるようなことはないでしょうか。また、一人で悩んでいる人はいないでしょうか。
自分も友達も、違うところがあっても、みんな大事な人間同士です。人間、違いがあるから面白いのだし、そもそも違いは、間違いではないのですから、その違いを尊重し合い、相手の気持ちを考えること、お互いを大切にし、助け合い、生きていくことは大切なことです。
困った時は、近くにいる友達でもいいし、おうちの人でもいいし、先生でもいいので、相談しましょう。先生たちは、いじめは絶対に許しません。私も、先生方も、皆さんのことが大好きです。皆さんのことを大切に見守っています。
ふわふわ言葉をたくさん使って、丹陽小学校の児童は、笑顔で、元気で、なんでも心を込めて行い、まっすぐに育ってほしいと願っています。互いに気を配り合い、あたたかな学校をつくっていきましょう。