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学校日記

3.19 卒業式 励ましの言葉(校長室より)

公開日
2020/03/19
更新日
2020/03/19

職員室

 第73回卒業式が行われました。式辞では、次のような話をしました。

 3月、突然の臨時休校で世の中が経験したことのない一種異様な雰囲気に包まれるなか、今日という日を迎えることができ、卒業式ができたということが本当によかったと思います。本日、巣立ちの日を迎えました90名の卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。
 保護者の皆様、ご心配をおかけしました。そして、本日まで子どもたちのために本当にありがとうございました。
 みなさん、6年間の小学校生活はどうだったでしょうか。うれしかったこと、楽しかったこと、苦しかったこと、くやしかったことなど、今となってはそのすべてがよい思い出になっていると思います。様々な行事や活動を通して本当に、心身ともにたくましく成長しました。これも、ご家族や地域の方々、先生や友達など多くの人たちの支えがあったからです。そうした方々に感謝の気持ちを忘れず、これからも温かい人間関係を築いてほしいと思います。
 みなさんは、中村哲という名前を聞いたことがあるでしょうか。彼は、残念ながら昨年12月、アフガニスタンで銃撃され命を落としてしまいました。もともとは九州のお医者さんです。38歳の時、医療支援でパキスタンに赴任、その後隣国のアフガニスタンに移ります。そこでの干ばつの際、現地の子どもたちが飢えに苦しみ、わずかな水たまりの泥水を飲んで病気になったり死んでしまったりしていくのを目の当たりにしました。そこから彼の人道支援が始まります。砂漠のようなところ緑にしようと、「100の診療所より1つの用水路」の信念のもと井戸を掘り工事を進めたそうです。そして、何年もかけて用水路はできあがり、今では不毛の地だったところに田畑が広がっています。中村哲という人の生き様に、「人のために何ができるか」ということを強く感じさせられたのは私だけではないと思います。平成から令和へ、まさに先の読めない激動の時代です。みなさんにも信念をもって力強く生きてほしいと思います。
 最後に、一編の詩を紹介してはなむけの言葉としたいと思います。
       一秒の言葉 
             小泉吉広
   「はじめまして」
   この一秒ほどの短い言葉に、
   一生のときめきを感じることがある。
   「ありがとう」
   この一秒ほどの短い言葉に、
   人のやさしさを知ることがある。
   「がんばって」
   この一秒ほどの短い言葉で、
   勇気がよみがえってくることがある。
   「おめでとう」
   この一秒ほどの短い言葉で、
   しあわせにあふれることがある。
   「ごめんなさい」
   この一秒ほどの短い言葉に、
   人の弱さを見ることがある。
   「さようなら」
   この一秒ほどの短い言葉が、
   一生の別れになる時がある。
   一秒に喜び、一秒に泣く。
   一生懸命、一秒。
 「笑顔 元気 心をこめて」これからも過ごしていきましょう。卒業、おめでとうございます。

 皆様のお陰をもちまして、卒業式を無事に行うことができました。職員一同、感謝申し上げます。ありがとうございました。