学校日記

12月6日(水) 1年生 滾る思い、漲る清気  vol.32

公開日
2023/12/06
更新日
2023/12/06

1年生

       “人権週間に寄せて”

かつて日本では人権が認められない時代が長く続いた。
身分による差別、性別による差別、民族による差別、強権によるいじめ・・・誰もが当たり前に認められるべき権利が認められない時代は、弱者の声がお上に伝わらなかった。その不平等を正すために多くの人が涙を流し、血を流し、権利を訴え続けた。人権、即ち全ての人間が生まれ持った権利は、こうした長きに渡る苦労の末に獲得したものであり、多くの人の汗と涙の歴史があるのだ。だから人権を大事にしてほしいし、差別や被害を受けて我慢する必要はない。しかし権利だけを主張して果たすべき義務を疎かにするのはどうなのか。

自由があれば責任もある。
権利があれば義務もある。
自分がいれば他人もいる。

自由・権利は、自らが主張し、他人が認め保障してくれるもの。
責任・義務は、各自の自覚をもとに、他人に対して果たしていくもの。
自由と権利の行使には、義務と責任が伴うのだ。

自由・権利は主張するが、義務・責任は果たさない
これが君の生き方だとしたら
君は君の周りの人間を幸せにすることはできない。

人権の考えの源流に流れるのは人間の温かい心・・愛、人間愛。日本人の美徳とされる謙虚さ、真摯さは、他人を大切にする心の表れ。
マザーの言葉が、じんわりと温かく響いてくる。

人を思いやる心・・これこそが人権の源流である。