4月7日(木)中部中学校 2、3年生始業式 校長先生のお話
- 公開日
- 2022/04/07
- 更新日
- 2022/04/07
校長室
本日、中部中学校では始業式が行われました。校長先生のお話がありましたので、その概要を紹介します。
<校長先生のお話の概要>
新2年生、新3年生のみなさん、進級おめでとうございます。
みなさんはそれぞれ一つ上の学年に進級しました。学年が1つ上がったことで、自分が置かれた環境も大きく変わります。進級をきっかけに「心機一転」して、以前の自分自身より少しでも向上できるように学びを進めていってください。
令和4年度のスタートにあたって、今日は「なぜ勉強しなくちゃいけないの」という話をします。春休み中に、「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?」という本を読みました。この本の中では、養老孟子さん、茂木健一郎さん、瀬戸内寂聴さん、坂東眞理子さんなどの8人の知識人が勉強の本当の意味を語っています。
その中で、坂東眞理子さんという有名な大学の先生は、勉強をする意味はたくさんあるけれど、まず一番簡単に答えるのなら「生きていくため」だと言っています。「生きていくため」には自分でお金を稼げるようにならなければなりません。でも職業についてお金を稼げるようになるには、いろいろな知識や力が必要です。パソコンができる、英語ができる、計算ができる、論理的に考えることができる、想像力を働かせて考えることができる、先を読むことができるなどなど・・・みんなが大人になるころにはもっといろいろな知識が求められるかもしれません。英語だけじゃなくて、中国語もできないと世界で活躍できないかもしれませんね。
変化の激しい今の時代には、「これだけやればもう社会人として大丈夫」というゴールはありません。
坂東眞理子さんは、最終的にみんなに身に付けてほしいのが、その時その時に必要な力を見極めて自分のものにする力、すなわち「学ぶ力」と「学ぶ習慣」だと言っています。
わかりやすく飛行機を例にすると、離陸直後はゴーッってものすごい音を立ててエンジンをフル回転させて空高く目指します。でも、ある程度の高さに来るとエンジンを少しゆるめて水平飛行に入ります。そこから先は景色をながめる余裕もできるし、方向転換をするのも楽になります。
それと同じで、今中学生のうちに勉強をする習慣を身に付けることが大事で、それを身に付けると大人になってもその習慣が続きます。最初は嫌だけど、しばらく続けていると勉強をすることが当たり前になってきます。どんなことも、習慣にするまではつらい時期があります。そこであきらめてしまうといい習慣は見につきません。
そして、もう一つ大事なポイントは、今の勉強は「大人になってからの勉強の土台づくりである」ということです。
例えば、富士山の形を思い出してください。「富士山は高い」というイメージがあると思うけど、高いだけじゃありません。「すそ野が広い」というのも富士山の特徴です。富士山があれだけ高いのは土台がしっかりとしているからなのです。
何が言いたいかというと中学生の今の勉強は、大人になってからの勉強の土台づくりみたいなもので、今しっかりと土台をつくっておかないと大人になってからいくら頑張っても高い山を作ることはできません。土台がないと、やっても、やってもなかなか山は高くなっていきませんから努力するのが嫌になってしまいます。
中学生のうちに「学ぶ力」「勉強の習慣」をつけることと「勉強の土台」を作ることが大事であるということを意識して、一日一日大切に学校生活を送っていってくださいね。
後半省略