中部中日記

4月12日(日) 「無知の知」 失敗は成長のもとです(^^)/

公開日
2026/04/12
更新日
2026/04/11

校長室

「知らない」は、成長の始まり。――新年度、無限の可能性を秘めた「コップ」を持って


中中生の皆さん、進級・入学おめでとうございます。

新しい教室、新しい教科書、そして新しい仲間。校庭の木々が若葉を広げるように、皆さんの新しいステージがいよいよ始まりました。


皆さんは、無知の知(むちのち)という言葉を聞いたことがありますか?

これは、昔のギリシャの哲学者ソクラテスが大切にした考え方で、一言でいうと「自分はまだ何も知らない、ということを自覚している」ということです。


「知らない」と言うのは、少し恥ずかしいことのように感じるかもしれません。でも、実はその逆なのです。


「空っぽのコップ」だからこそ、入るものがある

ここで、ひとつ想像してみてください。

目の前に、並々と水が入ったコップがあるとします。もう一杯で、これ以上は新しい水を一滴も入れることができません。

では、「空っぽのコップ」はどうでしょうか?


そこには、これからどんな色の水でも、どれだけでも自由に注ぎ込むことができます。

「自分はもう分かっている」「これはこういうものだ」と決めつけてしまうのは、心というコップをいっぱいにしている状態と同じです。せっかくの新しい学びやチャンスがやってきても、こぼれ落ちてしまいます。


反対に、「自分はまだ、これについて何も知らない」と素直に認められる心は、真っ新な「空っぽのコップ」です。知らないことを恥ずかしがらず、「どうして?」「もっと知りたい!」とワクワクできる心には、新しい知識や、経験という名の輝く水が、どんどん吸い込まれていくのです。


挑戦の数だけ、コップは大きく、深くなる

中学校生活は、初めて出会う世界で溢れています。

難しい数学の公式、初めて奏でる楽器の音、経験したことのない部活動の練習……。

最初は誰だって「知らない」「できない」ことばかりの、空っぽの状態からのスタートです。


でも、それでいいのです。

「知らない自分」を認めて一歩踏み出した瞬間、皆さんのコップには新しい経験が注がれます。そして、満たされるたびに、皆さんのコップ自体がさらに大きく、深く、たくましく成長していくのです。


失敗を恐れずに、新しい自分に出会おう

もし、挑戦して上手くいかなかったとしても、それは「ダメな自分」ではありません。ただ「次に何を入れるべきか、新しいスペースが見つかった」だけのこと。


新年度、どうか「知らない自分」を恐れないでください。

「分からない」を楽しめる人は、誰よりも早く、遠くまで成長できます。

皆さんがもつその自由なコップに、この一年でどんな素敵な経験が注がれるのか、私たちは楽しみに見守っています。

(写真はサポートルームの先生作のメッセージ掲示物です)