家にかえってからもおかあさんはおおいそがしだ。がくどうにむかえにきたあとおかあさんは、
「手はみどり色で、さぎょうふくだし、あせだらけでごめんね。いやじゃない？」
と言ってすこしかくれたようにしていた。ぼくは
「なんで？きにしないよ。」
と言ってあげた。ぼくはまい日つかれているおかあさんが、わらっている時が一ばんうれしい。だからえがおを見るために、すこし前からお手つだいをがんばっている。ごはんをはこんでおさらをあらってかたづける。ふとんをしいてかたもみをする。するとおかあさんは
「ありがとう。」
とわらってくれる。

おかあさんとぼくは、かがみみたいだ。おかあさんがさびしそうなかおをするとぼくまでさびしくなる。おかあさんがわらっていると、それがぼくにうつってえがおになる。ぼくはおかあさんが、ぼくのおかあさんでよかったとずっと思っている。おかあさん、いつもありがとう。