3月7日(火) 第76回卒業式 卒業生答辞
- 公開日
- 2023/03/07
- 更新日
- 2023/03/07
3年生
『啓蟄や この世のものの みな眩し』
私たちはやり遂げました。
人類が未曽(みぞ)有(う)の感染症、新型コロナウィルスの脅威にさらされ、手探りのまま、いろいろなことが憂慮、制限された中学校生活でしたが、ようやく、解除の兆しが見え、暖かな春の日差しに皆眩しく見えます。
この佳き日に、私たち135名は、全課程を修了し、懐かしいこの学び舎を巣立ちます。
Dive into BLUE 〜挑戦のその先に〜
憧れのセーラー服と学生服にそでを通し、迎えた入学式
しかし、みんなの顔を覚える間もなく、二か月の休校
新しい友達、部活動、思い描いていた中学校生活は真っ白なキャンバスのままで、当たり前が当たり前でないことを知りました。
どうなるのだろう…家にいても、先が見えず不安でいっぱいでした。
そんな私たちに、先生方は、笑顔で、何度も家庭訪問をしてくださり、私たちを安心させ、勇気づけ、共に頑張ろうと声をかけてくださいました。キャンバスには、うっすらなブルーが塗られました。
六月、二か月遅いスタートとなった一年生。
ソーシャルディスタンス、マスク越しの顔、七時間授業、黙食
次から次へと心の準備も追いつかないほどの足早な日程、
部活動決め、定期テスト。
Dive into BLUEとは困難に挑戦すること
つらいこともみんなの笑顔が救いとなって、私たちは同志となりました。
ブルーのキャンバスにマスク越しの先生や友の顔が描かれました。
Dive into BLUE 〜誇りを胸に〜
二年生、私たちは先輩と呼ばれるようになり、嬉しいだけでなく、責任も負いました。
先輩方から受け継いだ「我ら西中生」の志に自分たちの色づけをしていく。私たちも何かできる、表現したいという思いに突き動かされました。
部活動激励会、リモート動画を視聴する側から制作する側になりました。
新人大会、自分たちが先頭に立って引っ張っていく側になりました。
チームが一丸となるのはこんなにも力強く、心強いものだと実感しました。
一人一人が大切な、そして、大好きな仲間となりました。
予餞会、先輩方のために私たちができることは、劇やダンス、光文字…個人の才能を生かし、学年全体が機動力をもった組織となりました。
笑顔、感動、感謝
誰かのために、自分たちが輝けることを知り、私たちは互いを誇りあえる仲間となりました。
ブルーのキャンバスには手を携える仲間が、色濃く描かれました。
Dive into BLUE 〜未来への歩み〜
三年生、コロナ対策をしながら、通常の生活を取り戻そうとする時世の中で、学校もかつての生活をとりもどしていきました。
GIGA SCHOOLの推進でタブレットが一人一台支給され、リモートで授業が受けられました。
修学旅行は再び、東京へ。憧れのディズニーランドではシンデレラ城をバックにとびきりの笑顔。
土肥での漁村体験では、心を通わせられる喜び、トビウオや富士山に心躍らす笑顔。
忘れられない一生の思い出になりました。
夏の大会
息詰まる本番前、手に汗握るの緊張感の中、
「まだ、この仲間と一緒にいたい」
熱い思いが、明日への扉を開きました。
体育祭
夏休みから考えた応援、ダンスは手作りの力あふれる競演。
気持ちや動きが一つになったあの瞬間、
湧き起こる拍手に感動と達成感が押し寄せました。
合唱コンクール
「合唱は一人ではできない」
クラスの持ち味、歌詞の意味を理解して、何度も合わせるうちに
いつしかハーモニーは、透明な風となって、会場を包み込みました。
行事を通して、仲間の絆はより強く、尊いものになりました。
卒業を前にした今、
ブルーのキャンバスには、仲間の上に広がる大空に
追い風に乗る一羽の青い鳥が描かれます。
仲間の頑張りに勇気をもらい、尊い絆、熱く、強く、大きな力に
背中を押され、青い鳥は自らの幸せを目指し、
未来へ飛び立ちます。
私たちは西中で、目まぐるしく変わる変化に対応しながら、一方で、人としていつの世も変わらずに大切にされているものを学びました。
優しく、たくましく、生きる力です。
どんな時も親身に向き合い、導き、サポートしてくださった校長先生をはじめ、諸先生方。本当にありがとうございました。私たちはこれからも自分が信じた道を自分らしく着実に歩んでいきます。
在校生の皆さん。皆さんが支えてくれたからこそ、今の私たちがあります。私たちに、ついてきてくれてありがとう。西中をお願いします。
お父さん。お母さん。いつも一番近くで応援してくれてありがとう。
黙ってそばにいてくれる優しさに寄りかかったり、自分を信じてくれる心強さに安心したりしました。それに、どんなにわがままを言っても
いつも温かい愛情で包んで、甘えさせてくれて、ありがとう。
今日で義務教育を終えますが、これからもたくさん頼ってしまうこともあると思います。いつか恩返しができるよう頑張りますので、これからも見守っていてください。
同級生のみんな。一緒に過ごした日々をじっくり思い返しました。決していいことばかりではなかったけれど、この一三五人だからこそ乗り越えられたこと、この仲間だからこそ得ることができたこと、みんなと出逢えたキセキ、心から感謝しています。本当にありがとう。
みんなのおかげで、真っ白だったキャンバスがまぶしいほど、色鮮やかに光り輝くものとなりました。名残は尽きませんが、西中を巣立つ決意をして答辞といたします。
「勇気を翼に込めて 希望の風にのり
今 別れの時 飛び立とう 未来信じて」
令和五年三月七日 第七十六回 卒業生代表