学校日記

12月1日(月) さかなクンが教えてくれたこと(学校集会より)

公開日
2025/12/01
更新日
2025/12/04

人権教育・いじめ対策

 12月4日から始まる「人権週間」に向けて、さかなクンの「さかなのなみだ」という本の一部を紹介し、学校集会で以下のように生徒に話しました。


 なぜ、狭い水槽だとメジナという魚はいじめをするのだろうか。同じ種類で狭い空間にいると、細かな違いが気になり、排除しようとするのだろうか。狭い中でイライラして、自分の心の不満をぶつけてしまうのだろうか。自分が標的になる前に、弱い相手を見つけて攻撃するのだろうか。 

 実は、メジナの水槽と同じことが、部活動や学級、学校といった狭い環境の中で起きているのではないか。先ほどのメジナの心理は、そのまま私たちの気持ちなのではないか。私たち人間も、自分や自分の仲間を中心としたものの見方や考え方をして、少し違った相手を遠ざけたり攻撃したりしようとしてしまうのではないか。そして、何かトラブルがあると、その原因を相手に求め、相手の気持ちを考えずに自分の思いをぶつけてしまう心の弱さを、誰もが持っているのだと思う。

 そんな私たちが、他の人とかかわるときに相手を傷付けないようにするためには、どのようにしたらよいのだろうか。狭い人間関係や、自分本位の価値観にとらわれず、もっと広い世界や考え方に目を向けてみると、気になっていた違いが大したものではなく、互いに尊重できるものになるのだということを、大海原を仲良く一緒に泳ぐメジナの姿とともに、さかなクンがこの本で教えてくれたのだと思う。