7月14日(月) 湧水 ・・ 一粒の雫 vol.18
- 公開日
- 2025/07/14
- 更新日
- 2025/07/14
1年
“リスペクト”
今、全国で夏の高校野球の地方予選が行われている。神奈川県大会で、一昨年の夏の甲子園で全国制覇を果たした慶応高校が、今年は開会式の選手宣誓を任された。選手宣誓をありきたりのものにしたくない、常識を変えたいとの思いから入れたという異例の「お願い」に場内がざわめき、しばらくの間観衆の拍手が鳴り止まなかったという。この思いは全ての参加選手の胸に届き、戦ううえで大切なことを心の奥に落とし込んだだろう。
夏大のさなかの生徒たち。勝ち上がって先がある者も、敗れて悔し涙に暮れた者もあるだろう。それは誰もが力の限り戦い、ベストを尽くした結果であることは間違いない。しかし、それらは全て自分のこと。戦いには相手がある。相手へのリスペクトが互いに力を出し切ることに繋がる。力の差があろうと関係ない。どんな相手に対してもまずわれらがマイベストを尽くす。それが相手を本気にさせ、互いの息遣い、この一戦に賭ける思いを感じ取り、熱のこもった試合ができる。試合後はノーサイド、全力を出し切った仲間として自然と「ありがとう」の心が湧き、爽やかな感動が生まれる。こんなチームが愛されるチーム、応援してもらえる選手である。
相手への敬意と感謝、それが一段上の自分を創り上げる。