学校日記

1月9日(火)3学期が始まりました

公開日
2024/01/09
更新日
2024/01/09

校長室から

本日,3学期始業式を行い,まとめの学期がスタートしました。
生徒指導担当からは,辰年の竜にまつわる故事成語「竜頭蛇尾」「画竜点睛を欠く」についての話がありました。どちらもそうならないよう新年に自分なりの自分らしい目標を立て,その目標に向かって進んでほしいと思います。

校長からは以下のような話をしました。
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2024年は,元日から能登半島地震により大きな災害が起きてしまいました。
倒壊,火災,津波などによる命にかかわる甚大な被害。
停電,断水などによる生活環境の悪化。
道路の遮断などによって支援が届かない避難生活。

さらに,目の前にある命を救い出せないもどかしさ。自分の命をどこまでつないでいけるのか,いつになったら平常の生活に戻れるのかという不安。

自然災害は,一瞬にしてそれまでの当たり前を奪ってしまいます。
当たり前を無抵抗に奪われても命をつないでいくには「備え」が必要です。
自ら生き抜くための最低限の「ものと健康」,共に生き抜くための「知恵と工夫」,互いに生き抜くための周囲の人との「関係性や距離感」。

「ものと健康」「知恵と工夫」「関係性や距離感」は,学校生活において日々学んでいることです。

もの・ことを得ること,健康を維持することとその過程。
知恵を使って工夫し,発信や体現をする力。
それぞれの個性と状況を理解し,支えたり支えられたりする関係。
これらは,学校で多くの人が生活する中で,授業やさまざまな活動を通して,身に付けられることです。

平時において確実に身に付け,実行できるようにすることで,災害のような非常時に状況を冷静に受け止め,的確に判断し,行動できる力を蓄えていきます。

学校生活は,人生の「備え」だと考えます。授業や諸活動に取り組む中で,本年度のまとめへと向かってほしいと思います。

論語の中には,「知者(ちしゃ)は惑(まど)わず,仁者(じんしゃ)は憂(うれ)えず,勇者(ゆうしゃ)は懼(おそ)れず。」という言葉があります。

物事の真理を知ることは,いつでも最善の判断を迷いなくすることにつながります。
思いやりの心を絶えずもつことは,自分と同じように他人の命を大切にすることができるため,行動を選択するときに心配することはありません。
物事に勇敢に立ち向かうことは,強い意志をもって行動することであり,動揺したり恐れたりすることはありません。

これらの三つを平時に身に付けられるように生きていくことで,非常時にも,自ら行動し,共に切りひらき,互いに助け合う社会を構成する一員になれると思います。

命を大切に,仲間を大切に,感謝できる,最後までやり切る「千中生としての自覚」を,さらに高める3学期にしてほしいと思います。