12月22日(金) 藤井八冠から学ぶこと(2学期終業式 式辞より)
- 公開日
- 2023/12/22
- 更新日
- 2023/12/22
校長室より
2学期終業式の式辞で、前人未到の八冠を達成した将棋の藤井聡太さんの強さの秘密について、生徒に話をしました。
藤井八冠はなぜあんなに強いのか。才能があるのはもちろんだが、それ以外の強さの秘密があるのではないか。それは、藤井八冠のインタビューの受け答えにヒントがあるように思う。彼は、いつも
「苦しい局面があった」
「実力以上の結果だった」
「目の前の一局、一手に集中していきたい」
「今よりも実力をつけて、いい将棋を指したい」と語っている。
八冠目の王座のタイトルを取った時も、
「このような結果を出せるとは自分でも思ってみなかったが、うれしく思う。一方で今回のシリーズは苦しい将棋が多く、まだまだ足りない部分があると感じている。地位に見合った実力をつけるべく、いっそう取り組んでいかなくてはいけない。八冠はうれしいことだが、それだけをずっと目標にしていたわけではない。今回の王座戦の経験を糧にして、今後も今までと変わらずに将棋に取り組んでいきたい。」と語っている。
相手を圧倒するような勝ち方をしても、決して自分の力を誇示せず、相手に対して敬意を払い、その差し手から学ぼうとしている。王座のタイトルを奪われた永瀬九段も「藤井さんの強さの理由は、謙虚さだ」と語っている。
「勝っても奢らず謙虚な姿勢」「相手を敬う態度」「目指すものを追究したいという意欲」が成功につながるということを、藤井八冠から学ぶことができる。