1月10日(火) 苦しくなったら、あと少しだけ(3学期始業式 式辞より)
- 公開日
- 2023/01/10
- 更新日
- 2023/01/10
校長室より
3学期の始業式で、以下のように生徒に話をしました。
年のはじめにあたり、今年の目標を考えたことと思う。大切なことは、その目標を達成するために続けて努力をすることである。しかし、毎日こつこつ努力するというのは、苦しい時もあり、挫折してしまうことがある。どうしたら続けることができるのだろうか。
そこで、かつての日本のマラソン選手のエピソードを紹介する。その選手はオリンピックに3度も出場し、銀メダルを獲得したこともあり、出場したフルマラソンは一度も棄権をすることなく走り切った人である。その選手は自分自身を振り返り、こう語っている。
「私は小学校では勉強もスポーツもダメで、何一つ目立たない子どもでした。それが中学に上がり、誘われて陸上部に入り、走りはじめてから人生が変わりました。それまでのコンプレックスをばねに小さい向上心が燃えはじめ、真剣に練習に取り組みました。
運動会で1等になったことがない私が、オリンピックに3回も出て銀メダルも取りました。人はそれぞれ隠された能力をもっているものです。
でも、私は苦しくなると、よくやめたくなるのです。そんな時、あの街角まで走ってみよう。あの電柱まで走ってみよう。あと100mだけ走ろう。そう自分に言い聞かせながら走るのです。」
この選手の続けられる秘訣は、「苦しくなったら、あと少しだけ」ということである。目標までの道のりは長くて険しいものかもしれないが、小刻みに目標を決めて取り組むことで、大きな目標にたどり着くことができるのである。
みなさんも、新年に掲げた目標を実現するために、苦しくなったときは、目標を小さくし、あと少しだけ頑張ってみてほしい。これを積み重ねることで、当初の目標に近づくことができるのだと思う。