中部中日記

12月23日(木)2学期終業式 校長先生のお話

公開日
2021/12/23
更新日
2021/12/23

校長室

本日の二学期終業式で校長先生のお話がありましたので、その概要を紹介します。

<校長先生のお話の概要>

 今日で長かった2学期が終わる。この2学期の自分自身の取り組みを振り返ってみてほしい。自分なりに最後までやりきったこと、途中で終わっていること、ほとんど、または全くできていないこと・・・振り返ってみると、満足できたことから反省点までいろいろと思い浮かんでくると思う。
 しっかりとこの2学期を振り返って、改善すべき点があればその対策を考えて 3学期からの計画を立てそれを実践していくことが大切だと思う。

 今年のプロ野球では、ヤクルトスワローズというチームがセ・リーグで優勝し、クライマックスシリーズで2年連続優勝の巨人を倒して日本シリーズ進出を果たした。日本シリーズでもパ・リーグ優勝のオリックスを倒して日本一に輝いた。
 しかし、このヤクルトというチームは、ここ2年連続最下位というチームである。
 なぜこのような弱体チームがわずか1年で日本一になれたのだろうか。それは、今年監督に就任した高津臣吾監督のチーム作りにあると言われている。

一つ目の改善点は、打撃の面。
ヒットをたくさん打つというより、フォアボールやデットボールを選んでもよいので、より確実に塁に出ることを考えた。打率は2割5分4厘とセ・リーグの中では3位の結果なのだが、出塁率3割3分3厘は、セリーグトップである。四球(デットボール)の数は513個とこれもセリーグで断然のトップである。ですから、ヒットを打つ数は他のチームに負けているけれど、ボールをしっかりと見極めて確実に塁に出る率は他のチームよりもはるかに勝っているということである。

二つ目の改善点は、投手力の面。
投手陣の防御率も、2019年4.78、2020年4.61だったのに対して、今年2021年は3.48と劇的に良くなっている。1試合に5点近く点数を取られていたのに、1試合に取られる点数を3点ほどに押さえることができるようになったということだ。つまり、投手陣を育て、点を取られないチームにしたということである。

最後に、三つ目の改善点は、選手の意識改革である。「また今年も結果を出せないかもしれない。」とか「どうせ自分たちは優勝なんかできっこない。」と考えている選手たちの不安な気持ちやあきらめムードを払拭するために、選手たちの心に残る励ましの言葉や激励の言葉をかけ続けたそうである。
 優勝争いが熾烈を極めた9月7日の試合前のミーティングで「チーム一丸となれば絶対に大丈夫!」と選手を励ました話は有名である。そういったことから、最後に優勝を成し遂げることに対して選手たちは誰も疑いを持たなくなったそうだ。

 こういった例からも、高津監督のチームの課題をしっかりと見極めて、改善してきたことがよくわかる。
 今年のヤクルトスワローズの日本一は、きちんと現状を分析し、十分でないところをどのように改善して行ったらよりよい結果に結びつくのかを考えて実践して成功した例である。

 みんなも、ただやみくもに取り組むのではなく、「現状分析して課題を見つける→改善策を考える→実践する」という方法でやってみてほしい。適切なやり方さえ身に付ければ、必ず向上していくと思う。みんなが、3学期によいスタートが切れることを期待している。