3月5日(木) 3年修了式式辞
- 公開日
- 2026/03/05
- 更新日
- 2026/03/05
校長室
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修了証書を授与し、今、皆さんの顔を見て改めて感じています。入試という大きな壁を乗り越え、本当によく頑張りましたね。今は少し、ホッとした気持ちでいるのではないでしょうか。
明日、皆さんはこの学び舎を卒業します。
それは同時に、九年間の「義務教育」という長い守りの時間を終えるということでもあります。
ここで、皆さんに少しだけ想像してみてほしいことがあります。
皆さんのなかには、中学卒業を境に、あるいは数年後の高校卒業を境に、生まれ育った家を出て寮生活を始めたり、一人暮らしを始めたりする人が少なくありません。
「ずっと続くと思っていた親との生活」は、実はもう、終わりのカウントダウンが始まっているのです。
ある統計では、人が一生のうちに親と一緒に過ごせる時間は、高校卒業でその約七割が終わってしまうとも言われています。これからは、自分で決めて、自分で歩く時間が増えていきます。進学や就職で一度家を出れば、そのまま人生のほとんどを親と離れて過ごすことになる人も多いでしょう。
◇当たり前のように朝起こしてもらうこと。
◇温かいごはんが食卓にあること。
◇今日あった出来事を、とりとめもなく話すこと。
こうした「当たり前の景色」は、実は奇跡のような、限られた時間の中にあるものです。
入試の結果が気になる時期ではありますが、合否という結果以上に大切なことがあります。それは、ここまであなたを支え、見守り続けてくれた存在があるということです。
今日、家に帰ったら、少しだけ勇気を出して、家族の顔を見てください。
照れくさくて「ありがとう」と言えなくてもいい。ただ、明日の卒業式を前に、今の自分を支えてくれている人の存在を、その心にしっかりと刻んでほしいのです。
皆さんが明日、立派な姿で卒業証書を手にすることを、誰よりも楽しみにしている人がいます。その期待と愛情を胸に、明日の朝、もう一度この校門をくぐってきてください。
皆さんの明日が、感謝と希望に満ちた素晴らしい一日になることを願っています。
二〇二六年 三月五日 一宮市立中部中学校長 長谷川伸弘