3月6日(水) 唱歌「ふるさと」
- 公開日
- 2013/03/06
- 更新日
- 2013/03/06
校長室便り
毎年、卒業生を送る会では、大和東小学校を故郷と感じてほしい、日本の歌を大切にしてほしいという思いで「ふるさと」を歌うことにしています。3・11東日本大震災の後、多くの場所でこの「ふるさと」が歌われるようになりました。私が歌うようになったきっかけは、国際交流でいろいろな国の人と交流するうちに、日本人は、世代を超えてみんなで歌える歌がないと気付いたことからです。
何年か前、ネパール、メキシコ、韓国、ドイツなどいろいろな国の人と国際交流のパーティーをしたことがありました。お酒が入って陽気になり、自然にそれぞれの国の人が集まり、その国の歌や踊りを紹介することになりました。言葉や曲調が違う国の民謡や踊りを教えてもらってうれしい気持ちでいると、最後に日本の踊りや歌を披露する番になりました。その場にいた日本人の誰もが、顔を見合わせ「何を歌おう。」と、凍りついてしまいました。若い子がカラオケでいつも歌っているような流行歌は、歌詞が全くわかりません。私が十八番にしているアリスの谷村さんの歌も、ちょっと違います。日本は、みんな歌が好きだけど、世代を超えてみんなで歌える歌がないということに気がつきました。さらに踊りも同様で、苦し紛れに炭坑節を踊りました。
ちょっと情けない体験だったので、それからは、世代を超えて誰でも歌えるような日本の歌ということで「ふるさと」を歌っています。子どもたちは、将来、いろいろな国の人と交流する機会があるでしょう。そんな時に日本の歌の一つとして堂々と歌ってほしいと思います。歌詞が過去、現在、未来となっているこの歌は、少ない言葉の中にいろいろな場面を想像させてくれる素敵な歌だと思います。