「県大会出場」――それが、3年生たちがこの夏に掲げた目標でした。
　日々の練習、仲間とのぶつかり合い、思うようにいかない試合、そしてそのたびに話し合い、前を向いて努力を続けてきた3年生たち。チームの中心となって下級生を引っ張り、どんな時も声を出し続け、勝利を目指してひたむきにバスケットに向き合ってきました。

　迎えた一宮市大会。
　目標への第一歩として挑んだ準決勝では、今まで一度も勝てなかった相手との対戦。全員が必死に食らいつきましたが、試合は完敗。それでも、選手たちはすぐに気持ちを切り替えました。

「あと一つ勝てば、西尾張大会に行ける。」

そうして臨んだ3位決定戦。序盤から良い流れをつかみ、優位に試合を進めました。ベンチからの声、仲間の必死のプレー、何度もゴール下に飛び込んだ姿――そのすべてに、3年生たちの強い気持ちが表れていました。しかし、終盤。相手の猛攻に押され、少しずつ点差が詰まっていきます。ラスト数秒、1ゴール差でのビハインド。何とか追いつこうと最後まで走り切りましたが、あと一歩届かず、ブザーが鳴りました。

試合後、涙が止まらない選手たち。

それは、悔しさだけではなく、「本気で頑張ってきた」自分たちへの誇りと、目標に届かなかった現実に向き合う覚悟の涙でもありました。

この夏の敗戦は、きっと簡単には忘れられないでしょう。でも、ここまでの道のりで得たものは、勝利以上に大きな財産です。逃げずに戦い抜いたこと、仲間と本気でぶつかり合ったこと、最後の最後まで勝利を信じて走りきったこと――そのすべてが、これからの人生の糧となるはずです。

そして、3年間の活動を支えてくださった保護者の皆様へ。

朝早くからの送り出し、遠征や試合の応援、お弁当の準備、どんなときも温かく見守り、励まし続けてくださったこと、本当にありがとうございました。

子どもたちがここまで頑張り抜けたのは、まぎれもなくご家庭での支えがあったからです。保護者の皆様の存在は、チームにとってかけがえのない力でした。

3年生のみなさん、本当にお疲れさまでした。

あなたたちが見せてくれた背中、流した涙、そして残してくれた想いは、きっと後輩たちの中に生き続けます。

新しい世代の尾西三中女子バスケ部は、あなたたちの歩んだ道の上に、また一歩を踏み出します。