学校日記

3月6日(金)第79回卒業式 晴れやに

公開日
2026/03/06
更新日
2026/03/06

校長室から

本日、第79回卒業式を挙行いたしました。

素直な感情があふれるとともに、節目を迎えた立派な姿でした。

卒業生の道は、中学校を出て、果てしなく夢に向かって続いていくと信じています。

校長式辞は以下の通りです。

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 本日、千秋中学校第七十九回卒業式を、ご来賓、保護者の皆様のご臨席を賜り、このように厳粛に挙行できますことに、心より感謝申し上げます。

 この春に晴れて卒業する一五〇名の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんがこれまで義務教育で身につけた力をもとに、それぞれがこれから自分の道を自身で定めて進み、社会で役立つ人になっていく姿を、今、想像しています。


 これからの社会は、AIやロボットが発展する中で、人にしかできない仕事をする思考や技術が一層求められる時代になります。今後、業務の中で人より速く正確に処理できるものは増えていき、約半数の仕事が機械によって自動化されると見込まれています。すでに、飲食店でのタブレットによる注文、セルフレジなどにより、全く無人とはいきませんが、かなりの人員削減が進んでいる例が身近に多くあります。

 それでは、これから人に求められるものは何か、求められるのはどんな人かということを絶えず考え、自分事としてキャリア形成に生かしていくことが大切です。


 中学校では、校内で、対話活動を通じて、他者の考えを聞き、社会の現状を知り、自分の考えを確かなものに調整する学びを進めてきました。校外では、普段あまり関わることのできない人、物、事に出会う中で、豊かな知識を身につけるとともに、周囲との距離感や自身の在り方についての感覚を磨き上げてきました。

 また、「自ら行動する」、「共に歩む」、「互いに尊重する」ことを行動の中心に据え、学校生活、家庭生活、社会生活を送ることの大切さを伝えてきました。

 今後はこれに加え、自ら誰かに「してもらう」こと、共に「し続ける」こと、互いに「し合う」ことがより重要になっていきます。


 誰かに「してもらう」には、自分を理解し応援してくれる人の存在が欠かせません。自分のすべてを受け入れてもらうためには、まず、自分が相手を受け入れることから始めなければなりません。これは、皆さんが学校での授業や生活の中で高めてきたはずです。

 共に「し続ける」には、力を合わせて物事に向かっていける集団が必要です。時には身近な人と意見が合わないこともあるでしょう。それでも、何を目指しているかを理解し合うことで、必ず同じ道や夢を共有できるはずです。

 互いに「し合う」には、力を高め合い、伸ばし合える仲間が必要です。仲間の創造力に触発されて、よりよい考えを生み出す。自分の行動や発信に共鳴し、仲間が別の方法を試したり深く考察したりする。互いの存在に意味を感じ、長所も短所も無駄などないと受け入れながら、よさを伸ばし、不足を補って生きていくことが、明るい社会づくりにつながります。


 聖徳太子の言葉に、「我必ず聖に非(あら)ず、彼必ず愚かに非ず」というものがあります。「自分が常に正しいわけではなく、相手が常に間違っているわけでもない。共にごく普通の人間なのだから」という意味で、 意見が対立したときに、自分の正義を押し通すのではなく、「自分も間違っているかもしれない」という謙虚な姿勢を求めています。

 また、「独り断むべからず。必ず衆と共に宜しく論ずべし」というものもあります。「大事なことを自分ひとりで決めてはいけない。必ず多くの人と一緒に議論して決めなさい」という意味で、 独断は失敗を招きやすいため、衆知を集めて納得のいく結論を導くべきだという教えです。

 この二つは、人にしかできない、人だからこそできることです。「してもらう」「し続ける」「し合う」の三つを日ごろから心がけていれば、必ずや生きやすい未来を実現できると信じています。


 最後になりますが、保護者の皆様、ご来賓の皆様、これまで本校に対するご理解ご協力に深く感謝申し上げます。卒業後に生徒たちは、自分の道を自分で意思で決めていくことになります。周囲の人や社会と関わりながら自立していく歩みを、今後とも温かく支えていただきますようお願い申し上げます。

 卒業生の皆さんが、他者を尊重し、自分を大切にしつつ、自らの足で人生を歩み始め、その一歩一歩が確かな未来へと続いていくことを心より祈念し、式辞といたします。



令和八年三月六日

一宮市立千秋中学校長 内田 正弥