中部中日記

3月24日(金)令和4年度中部中学校校1・2年生修了式 校長先生のお話

公開日
2023/03/24
更新日
2023/03/24

校長室

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 本日、令和4年度中部中学校校1・2年生修了式が行われ、校長先生のお話がありましたので、その概要を紹介します。

<校長先生のお話の概要> 

先ほど代表の生徒を通して、みなさんに修了証を渡しました。修了証というのは、それぞれの学年の課程を無事終了した証明です。家に帰ったら、成績だけ見るのではなく、記入されている内容をしっかりと読んで反省し、一年間を振り返るとともに、次なるステップの参考にして欲しいと思います。そして、修了証は、大切に保管をしてくださいね。

今年度も、まだまだ新型コロナウイルス感染症の影響があって、授業や行事、部活動などの学校生活に制限があり、思い通りにできなかった一年でした。そのような中でも、なんとか行事等も実施し、こうして修了式を迎えられたのは、みなさんの頑張りもあるし、みなさんを支えてくれた保護者の方々、地域の方々、学校の先生や職員の方たちなどの多くの人たちのバックアップがあってのことですから、支えてくださった全ての方々に感謝の心を忘れないでほしいと思います。

今週22日の水曜日に、WBC(ワールド ベースボール クラシック)の決勝がありました。見事に侍ジャパンが優勝しましたね。テレビや新聞はこの話題ばかりだったので、みなさんもよく知っていることだと思います。侍ジャパンは準決勝、決勝と幾度もピンチを迎え、「これはもう負けだな」と思う場面が幾度とありましたが、選手は決してあきらめず全員の力でそのピンチを乗り越えて優勝を勝ち取りました。校長先生は、そこが素晴らしいと思いました。最後まであきらめずに最善を尽くすこととチームワークの大切さを学んだWBCの大会でした。

最後まであきらめずに最善を尽くした人で、校長先生がものすごく尊敬している人がいます。それは、車いすテニスの「国枝慎吾さん」という人です。
国枝慎吾さんのことを簡単に紹介します。国枝さんは、9歳のある朝、体に異変が起こり、足がまったく動かなくなりました。脊髄に病気が見つかり、手術を受けることになりました。手術は成功したのですが、二度と歩くことはできないと医者から告げられたのです。11歳のとき、お母さんの勧めで車いすテニスを始め、自分が輝ける場所を見つけ、夢中になっていったのです。そして車いすテニスの腕前はどんどんと上達していきました。

国枝慎吾さんは、グランドスラム(全豪オープン、全仏オープン、ウインブルドン、全米オープン)車いす部門で、男子世界歴代最多となる計50回(シングルス28回、ダブルス22回)優勝の記録保持者です。
パラリンピックでは、2004年アテネから2020年東京まで、金メダルをシングルスで3個、ダブルスで1個獲得しています。
そして、2023年1月22日に、世界ランキング1位のまま現役引退を表明し、同年3月3日、政府は国枝選手に対して国民栄誉賞を授与することを決定しました。
先日、国民栄誉賞を受賞したことが、テレビや新聞で報道されましたね。

国枝さんのラケットには「俺は最強だ」という言葉を書いたテープが貼ってあるそうです。なんか自信満々で自慢げに書いているように思うのですが、そうではないのです。
国枝さんは、自分が逆境になった時に、そこに目を向けるのだそうです。国民栄誉賞の受賞後の取材のときに「長い試合の中で弱気になったときの自分を打ち破る、強気の自分に戻してくれる、すごく支えられている言葉」ということを明かしていました。

自分のメンタルトレーナーの人に、「自分は世界一になりたいんだ」と打ち明けると、そのメンタルトレーナーは、「世界一に『なりたい』じゃなくて、世界一に『なるんだ』と言おう。」と助言をしたのだそうです。そして、2人で相談をして、心が沸き立つこのフレーズを考えたのです。国枝さんは、ピンチになるたびに「自らに暗示をかけるように、何度も呪文のように唱えたそうです。

もう一つ、NHKのプロフェッショナルという番組の中で、【国枝選手を最強にした流儀がある。】ということを紹介していました。それは、「変化を重ね、進化する。」ということです。
 国枝さんが次のように言っていました。「何事も、ちっちゃな違いが大きな違いを生むのである。少しの変化が、大きく自分の能力を飛躍させたり、現状では無いものを生み出したりするので、現状維持にあぐらをかかずに、何かを常に模索し続けることがその人の成長につながると思う。」
国枝さんのお話は、自分がこうなりたいと思ったら、「なれたらいいなあ」くらいの気持ちではなかなか実現は難しく、「絶対になる」という強い思いを持つことが大事だということを教えてくれていますね。
また、少しの変化でも、それを積み重ねることで、その人の成長につながるということを教えてくれていますね。

あと2週間もたてば、2年生はいよいよ最終学年の3年生となり、中部中学校の顔となります。1年生は2年生となり、先輩と呼ばれるようになります。今までより責任がグッと大きくなります。4月から心機一転、よいスタートがきれるように今から心の準備をしておいてくださいね。みなさんのさらなる飛躍と、中部中の発展を期待しています。