5月12日(水) 「5月12日」は看護の日です。 (校長先生より)
- 公開日
- 2021/05/12
- 更新日
- 2021/05/12
校長室
今日から愛知県にも緊急事態宣言が出されました。感染症対策の最前線、医療の現場では、新型コロナウイルスとの戦いで、過酷な日々が続いていることは、テレビや新聞で報道されているので中中生のみなさんもよく知っていると思います。
まさに生死を分ける現場に日々身を投じて頑張っておられる医療従事者の方々は本当に大変であろうと思います。本当にありがたいことです。
さて、今日5月12日は「看護の日」です。毎年、この5月12日は「看護の日」と決められています。この日は、フローレンス・ナイチンゲールの誕生日で、ジュネーブに本部がある国際看護師協会は、1965年(昭和40年)より、この日を「国際看護の日」に定めています。
日本でも1990年(平成2年)にこの5月12日を「看護の日」と定めました。
昨年は、ナイチンゲールの生誕200年にあたる年でした。今の近代的な看護の確立はナイチンゲールの存在なくしてはありえないといわれています。ナースコールもナイチンゲールのアイデアだそうです。ナイチンゲールとはどのような人だったのでしょうか。
イギリスの上流階級に生まれたフローレンス・ナイチンゲール(1820〜1910)が看護の道を志したのは17歳の時だったそうです。両親に反対をされましたが、「苦しむ人々の重荷を軽くするのが私の天命」とナイチンゲールの決意は変わりませんでした。
クリミヤ戦争中の1854年にはトルコの野戦病院に赴任しましたが、そこで目にしたのは害虫がはい回る病室で感染症にかかり死んでいく兵士の姿でした。室内を清潔に保ち、負傷兵に新鮮な食事を与えることで、患者の死亡率は大きく減ったそうです。
その後も統計学を用いて病院の環境改善に力を注ぎ「近代看護の母」と言われています。
新型コロナウイルスが世界中で広がる中で生誕200年を迎えました。
彼女が看護師たちに繰り返し説いていた言葉は、「日中、何度も手を洗いなさい。」だったそうです。
そして、ナイチンゲールは心に響く言葉をたくさん残しています。中中生のみなさんにも参考になるかもしれませんので、そのなかのいくつかを紹介します。
・あなたにはなすべきことがあります。あなたにしかできない大切なことがあるはずです。
(ナイチンゲールが16歳の時、日記を書いているときにふっと聞こえてきたことば。この言葉で看護の道を志すことになりました。)
・あきらめという言葉は私の辞書にはない。
(看護の道に進むことに反対をしていた両親を説得して、ドイツに看護の勉強に出かけるときに書き残したことば)
・進歩し続けない限りは、後退していることになるのです。目標を高く掲げなさい。
(看護師や実習生たちに書いた手紙の中に何度も出てくることば)
・ものごとにはすべて時があります。ものごとを始めるチャンスを私は逃さない。たとえマスタードの種のように小さな始まりでも、芽を出し、根を張ることがいくらでもある。(看護師や実習生たちに書いた手紙の中のことば)
参考文献 5月14日 中日新聞 「時代を生き抜く名言」
ポプラ社「この人を見よ 歴史をつくった人びと伝 ナイチンゲール」