2月21日(土)中中夢トークの講師「豊島さんの記事」を紹介します(^^)/
- 公開日
- 2026/02/21
- 更新日
- 2026/02/21
校長室
人と人つなげたい
今年度の中中夢トークで講師を務めてくださった、中部中学校卒業生の豊島さんの記事が2月20日(金)の中日新聞朝刊、県内版に大きく紹介されていましたので、みなさんにも紹介します。やさしい思いがいっぱい詰まったビールの味を、みなさんも20歳になったら友だちや家族と味わってみませんか(^^)/
息子とビールで乾杯 夢見て
障害者が働く醸造所 一宮で開業
障害者と一緒にクラフトビールを造る醸造所「凸凹(でこぼこ)BrewWorks(ブリューワークス)」が一宮市で開業し、今月4日から本格的な販売を始めた。働き手の中心は就労継続支援B型事業所の利用者で、代表の豊島裕康さん(49)は「造っている障害者が光り輝ける場所にしたい」と話す。
醸造所は市南部で繊維商社が軒を連ねる「一宮せんい団地」の一角にある。営む豊島さんは大のビール好き。仕事終わりにはビールで晩酌を欠かさない。手にすれば皆が自然と打ち解け盛り上がる魔法のツールだと思っている。
インテリア雑貨の販売をしていた豊島さん。長男の鼓寛(こひろ)さん(15)が3歳で重度の知的障害と診断され、人生が一変した。多動傾向がある鼓寛さんは突然家を抜け出して迷子になり、警察にお世話になることもしばしば。障害がある子も安心して預けられる場所を作ろうと、8年前に児童発達支援や放課後等デイサービス事業を手がける「オノマトペ」を立ち上げた。
事業を広げる中で目指したのが障害者の働く場所づくりだった。障害者の就労は説明書の封入など低賃金の仕事が多く、安定した収入源にはならない。「鼓寛の将来のためにも楽しんで働ける場所を残したい」と考えていた。
そんなとき、京都にある障害者雇用のブルワリーを知った。ビールは比較的単価が高く、製造工程に同じ作業の繰り返しが多いため、自閉症の人にも向いている。「ビールを飲むことが就労支援にもつながる。これだ!と思った」
チェコ式ビールの製法を学び、2年前には醸造所の派遣元となる就労継続支援B型事業所「トレトレクラフト」を設立。日本政策金融公庫から融資を受けて、昨年11月に製造を始めた。今は障害のある人が1日3人ほど働く。
用意するビールは3種類。定番の「シン・ピルスナー」は麦芽の風味をしっかり残しつつ弱炭酸ですっきり飲みやすい。二つ目の「毎日飲みたくなるヴァイツェン」はまろやかでフルーティーな味わいで、すしやそばなどの和食にも合わせられる。
三つ目の「朝からエール」は「モーニング発祥の地」の一宮にちなんだ一品。近所の喫茶店で朝からビールを手にほろ酔いになっている常連客の姿から着想を得た。目の覚めるようなコク深い味わいで、コーヒーのような感覚で楽しむのもおすすめだ。
ビール瓶のラベルにあしらったのは、幼いころ鼓寛さんが描いた絵。3種類の味わいに合わせ、のびのびと力強いタッチの作品を選んだ。「ビール造りのきっかけをくれたのは鼓寛だったんだ」と豊島さん。いつか彼と酌み交わせる日を楽しみにしている。
ビールは醸造所で販売するほか、市内の酒店や飲食店でも扱う。「地域に根差し、人と人をつなぐビールにしたい。障害のある従業員とその家族にとって自慢の種になるはず」。皆の夢がつまったビールを手に、さあ乾杯。
(2月20日中日新聞朝刊の県内版を参照)