学校日記

3月12日(日) 卒業文集より【6年生】

公開日
2023/03/12
更新日
2023/03/12

6年

【題】夢

「出発します。」
というガイドさんの明るい声で、小学校6年生の僕の修学旅行が始まった。

修学旅行中はすべてが楽しかった。社会の授業で学んだ京都、奈良の歴史ある観光名所を実際に目で見られたことはもちろんだったが、奈良公園で鹿のフンをよけたりふんだりしながら、友達と笑いあって歩いたことも良い思い出となっている。お土産を買う時間も、ホテルで過ごす時間もとても楽しかった。

しかし、僕の記憶の中で一番鮮明に覚えていることは、金閣へ行ったときの出来事だ。階段を上がり金閣をながめていると、背後から声をかけられた。ふり向くとおそらく中華系であろう外国の方に、英語でトイレの場所を聞かれたのだ。どうしてその外国人が中華系だと思ったのかというと、ぼくは5歳から8歳まで父の仕事の関係で台湾に住んでいたから何となくそう思ったし、今でも少しだけ英語と中国語を聞き取ったり話したりできるからだ。忘れかけの中国語を思い出しながら、そこにあった案内板を使いトイレの場所を説明すると、そのの外国人は僕の手を取り、
「謝謝、謝謝(シェイシェイ)」
と言い、とても感謝をしてくれた。この出来事で、僕も台湾に住んでいたときに、多くの台湾の方々に助けてもらった感謝の気持ちを思い出した。

今までは何となく外国と関わる仕事ができればいいなと思っていたが、この修学旅行をきっかけに、多くの外国人を助け、日本と外国のかけ橋になれるような仕事に就きたいと改めて思うようになった。この気持ちを忘れないようにしたいと思う。