12月14日 心温まる話
- 公開日
- 2014/12/14
- 更新日
- 2014/12/14
こころを育てる
学校では、毎週先生方の今週の指導内容、来週の授業計画を記載する週案というものがあります。そのなかに、先生方が考えたり実践したりしたこと、また感じた事や悩んだことを、反省・所感として記入する欄があります。
その中にある女性教師の心温まるコメントがありましたので、紹介したいと思います。
(以下引用)
給食の片付け返却中に、大食缶の残菜(残ったおかず)を廊下にこぼしてしまった生徒がいた。周りの生徒が手伝いながら、新聞紙で汁気を吸い込ませて始末していたが、要領も悪い。見過ごすこともできず、見かねて雑巾で拭き取った。汚れた雑巾を洗っていると、「先生、わたしがやります。」と気持ちの良い女子生徒の声。今どき、雑巾を洗う、ましてや残菜で汚れた雑巾を、冷たい冬の水道で洗うなど、頼んでもできない生徒も多いなかで、とても心が洗われる場面であった。
翌日、私と会うや否や、「きのうはありがとうございました。」とさわやかな笑顔とお礼の言葉。おとなでもなかなかできないような言動に、感動と驚き。今中3年生。見捨てたものではない。(引用終わり)
時間は、ほっておいても前に進み、人を変化、成長させます。しかし、どのように成長していくかが大切です。権利や主義主張が優先するのではなく、まずは人。柔らかく豊かで温かい心を持った日本人がもっと育ってほしい。痛みや苦しみに共感できる謙虚な日本人に育って欲しい。そう願って教育を進めていきたい。そう改めて思います。
「たとえ人にだまされても、人をだますな。」と言った直江兼続のことを思い出しました。