今中日記

1月3日 つながること

公開日
2014/01/03
更新日
2014/01/03

こころを育てる

 昨日、今日の2日間開かれた、第90回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は3日、箱根・芦ノ湖から東京・大手町の読売新聞新社屋前までの復路5区間109.9キロのコースで行われ、往路1位の東洋大が10時間52分51秒で2年ぶり4回目の総合優勝を飾りました。きっとテレビに釘付けになった人も多かったのではないでしょうか。
 この箱根駅伝、実は多くの大学が、伊豆大島でトレーニングを積み重ねていることを知っていますか。
 風が強く、起伏があり、道を走る車の量が少ないなど、箱根の環境に近いこと、合宿のできる宿が多いことなどから、伊豆大島が、長年利用されています。
 しかし、昨年、伊豆大島は台風できわめて大きな被害を受けました。そんな状況の中でも、切れずにつながる人と人との絆について、1月1日のスポーツ報知の新聞記事から引用して紹介します。
 昨年10月の台風26号が巻き起こした土砂災害で死者36人、行方不明者3人を出した伊豆大島には、箱根駅伝(報知新聞社後援・2日号砲)に出場する駒沢大の復活優勝と学生駅伝3冠達成を願っている人たちがいる。例年、同島で合宿を行っている駒大の大八木弘明監督(56)には、17年に及ぶ島民との交流の中で「親衛隊」が結成されており、その中には被災した人も少なくない。島民は「『希望の優勝』で島を勇気づけてほしい」と、本番を楽しみにしている。
 土砂災害に見舞われた大島町元町。がれきや土砂は片付けられたが、道路にはいまだに土のうが積まれ、漁港では毎日重機を使って泥のかき出し作業が行われている。徳住真蔵さん(71)が営む焼き鳥店「花鳥」は、1996年から大八木監督が通うなじみの店だ。
 台風26号が島を襲った昨年10月16日午前3時ごろ、長男の大亮さん(42)は閉店後の後片付けで皿洗いをしていた時に土砂災害に見舞われた。「気がついたら首まで埋まっていた。何が起きたのか分からなかった」。九死に一生を得たが、店は半壊。いまだに営業再開の見通しは立っていない。
 11月6日から1週間を予定していた駒大の合宿は中止になったが、大八木監督が同18日に1泊2日で慰問。徳住さんに選手のメッセージやTシャツなどを贈って励ました。「忙しい中で無理をして来てくれて胸が詰まりそうになりました」。真蔵さんの妻・宣子さん(69)はしみじみと話した。
 17年に及ぶ交流で、店と常連客の間で、いつの間にか大八木監督の「親衛隊」が結成されていた。中には今回の台風で親せきを3人亡くした人もいる。新中央航空株式会社大島運航所所長の鈴木政勝さん(56)は「親衛隊」の中心メンバー。2009年の暮れに妻・多寿子さんが49歳の若さで乳がんで亡くなった時には、訃報を知った大八木監督が通夜の日に「今から行きます」と電話をかけてきたという。
 「箱根駅伝の直前でしたから『大丈夫です。その代わりいい報告をしてください』とお願いしました。終わってから日帰りで島に来て墓前に復路優勝(2010年)を報告してくれたんです。あんな義理堅い人はいないなあ」。大八木監督と島民の絆はこれほどまでに深い。
 駒大は箱根で6年ぶりの総合優勝を狙う。出雲駅伝、全日本駅伝に続く学生駅伝3冠達成は、島の「親衛隊」の悲願でもある。
 台風直後は災害救援車両が往来していた駒大“愛用”の約10キロの海沿いコースも、今は平穏を取り戻し、絶景が広がっている。駒大は箱根駅伝終了後の2月に合宿を計画中だ。定宿の「グリーンホテルたかた」の代表・高田幹夫さん(64)は「優勝を持って大島に来て勇気づけてほしいです。そして大八木監督の威勢のいい声が聞きたい」とエールを送っていた。

 いよいよ三学期です。人が成長するには、やはり人と人とのつながりから学ぶことが多いといえます。
 皆さん今中生も、地域の方々の温かい気持ちを気づかないうちにたくさんたくさん受け取っています。同じように、クラスの仲間、先生、お家の方々への感謝の気持ちを持ち続けてほしいと思います。
 三学期は、とても短くとても重要な学期です。一年のまとめの学期だからです。このクラスでよかったと、心から思える。そういう教室を作っていきましょう。友達の頑張りや、喜びを自分のこととして感じ取れるようになれたら、すばらしいクラスになったといえるでしょう。
 充実の三学期。みんなで創り上げましょう。