7月20日(火)終業式にて
- 公開日
- 2021/07/20
- 更新日
- 2021/07/20
校長室より
本日の終業式において、以下の話を全校向けにしました。
生徒らは、この夏にきっといろいろな方からの支援をいただけると思います。その支援に気づき、声に出して感謝を伝えることができるといいなと思います。関係のみなさま、よろしくお願いします。
(前 略)
4月の入学式、始業式で「真心」「感謝」「信頼」を大切に、という話をしました。その中の「感謝」についてです。あなたは、この1学期に「ありがとう」が言えていましたか。また、「ありがとう」と言われることをしてきましたか。どうでしょう。
ドイツのカントという哲学者の言葉を紹介します。「人は人によりて人となる」
どんな意味だと思いますか?
このように解釈できると思います。「人間という動物は、その周りの人、つまり家族の教えや友達とのつながり、先生や先輩からの教え、あるいはお世話になっている方々の影響によって、社会を生き抜く、人格をもった人として成長していく」という意味ではないでしょうか。
そこでこの1学期を振り返ると、あなたの成長を手助けしてくれた人が、あなたの周りには、たくさんいるということに気づいてほしいと思います。今思い返してみて、あなたの成長に関わってくれた人に、どうか「感謝」の気持ちをもってほしいと思います。
また逆に、あなたが、誰かの成長に、いい影響を与える存在であった可能性もあります。どうかこの先も、あなたが誰かの支えとして、良い人間関係を続けてほしいと思います。
明日から夏休みです。そこでまず、「自分の周りの人に感謝の気持ちをもつ」ことを意識してみてください。そしてさらにそれを、言葉として「ありがとう」と伝えることを、意識的に実行してみてはどうでしょう。夏休みの間にあなたは何回「ありがとう」と言えるでしょうか。逆に、何回「ありがとう」と言われることができるでしょうか。一日一日を大切に過ごし、一つ一つに真心をこめて、この夏を、あなたの心の成長に活かしてください。
(中 略)
ここで、谷川俊太郎の詞 「ありがとう」を紹介します。あなたは、「ありがとう」の言葉から何を感じ取ることができるでしょうか。
空 ありがとう 今日も私の上にいてくれて 曇っていても分かるよ
宇宙へと青く広がっているのが
花 ありがとう 今日も咲いててくれて 明日は散ってしまうかもしれない
でも匂いも色も もう私の一部
お母さん ありがとう 私を生んでくれて 口に出すのは照れくさいから
一度っきりしか言わないけれど
でも誰だろう 何だろう 私に私をくれたのは?
限りない世界に向かって私はつぶやく 私 ありがとう
この1学期、命を大切にし、命を落とすことなく無事でいてくれた 今伊勢中学校のみなさん どうもありがとう。
休み中も水の事故、交通事故に気をつけ、あなたの心と、あなたの命を大切にしてください、夏休みが終わったらまた会いましょう。「ありがとう、じゃあまた。」