今中日記

6月8日(火)集会(リモート)校長先生の話

公開日
2021/06/08
更新日
2021/06/08

校長室より

「新型コロナウイルス」のもつ3つの側面について(抜粋)
 この新型コロナウイルスの感染による3つの感染が危険です。
 まず一つ目の感染は、病気そのものの感染です。すでにみなさんも十分に知っている「飛沫」や「接触」が感染源といわれています。この飛沫の拡散を防ぐために、日本中でマスクをして生活をしています。もし、マスクなしでくしゃみをしたとき、飛沫の速度を知っていますか。時速160km以上も出ているという結果もあります。プロ野球のピッチャーの投げる速度を越えています。
   <中略>
 第2の感染は、「不安と恐れ」です。ウイルスは目に見えません。そこで、感染した人は、いつ感染したのかわかりません。未知のウイルであるがゆえに「不安を感じたり恐れを抱いて」しまいます。そんなとき、2つの気づく力が弱くなるそうです。それは「間違った情報に気づく力」と、「自分や仲間の気持ちに気づく力」です。
また、自分や人の気持ちに気づく力が弱くなっているので、自分の不安に気付いた人は誰か大人に相談できるといいなと思います。また、人の不安に気付いた人は「どうしたの」と声をかけてあげてください。
 第3の感染は「嫌悪や偏見、差別」の感染です。どうして、ウイルスの感染症なのに「差別したり遠ざけたり」の、ウイルスとは関係のないことをしてしまう人が出てしまうのでしょうか。それは、ウイルスが目に見えないからです。目に見えないウイルスに感染したくないと思う気持ちが、自分を守ろうとする、ほんのつかの間の安心を感じたいという心に原因があるとされています。
  <中略>
 ここまでお話した、新型コロナウイルス感染症の3つの感染症が、残念なことに日本の他の地域で起きてしまったという事例があります。そして、それまでは友だちであったり、仲間であったり、逆に、特に関係があったわけでもないのに、感染した人が近くにいることがわかったとたんに、その人のことをSNSで探したりうわさしたり、辛い仕打ちが起きてしまった事例があるそうです。
 
 そこで、みなさんにお願いです。この負の連鎖の心理を理解した皆さんは、今後身近な誰かが「何かの理由で欠席した」としても、優しい気持ちで「もどっておいでね」と言える仲間、学級、学校であってほしいと思います。
 だから、差別やうわさやメールなどで傷つけないでほしいと思います。そして、身近に感染した人がいることで、不安を感じる状況になった人がいたら、復帰を待ちましょう。そして、今まで通り、学校全体で感染を広げない努力を続けましょう。
 
 今伊勢中学校は、自分も周りも一緒に成長する「自他共栄」の学校です。思いやりあふれる学級をつくることで、学校が笑顔に包まれます。心をこめた真心と人への感謝、そしてみんなの信頼関係が、この先もどんどん広がることを期待します。

 (日本赤十字社HPを参考にしました。)