学校日記

第64回卒業式 2 (H23.3.18)

公開日
2011/03/18
更新日
2011/03/18

6年

 卒業証書授与の後、校長先生の式辞がありました。そして、九日市場にお住まいの一宮市の教育委員をしてみえる大島美智子様から教育委員会告示をいただきました。また、一宮市長祝辞を一宮市総務部財政課長福井斉様よりいただきました。

 校長先生の式辞から
 「ただ今、卒業証書を授与いたしました四十二名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんにとって、今日が小学校生活最後の日です。今、皆さんの頭の中には、この六年間のどのような記憶がよみがえっているでしょうか。両親に手をひかれて正門をくぐった入学式。雨が多く、その合間を縫って行った飯ごう炊飯やみんなで踊り歌い、盛り上がったキャンプ。金閣寺のまばゆいばかりの黄金色に感嘆の声を発した修学旅行。仲間と共に力を合わせて取り組んだ運動会や学習発表会。一年生から取り組んだ栽培収穫体験活動。六年間の数え切れないほど多くの「記憶」が、明日から「想い出」に変わります。〜略〜 巣立っていく皆さんの新たな門出に、そのはなむけとして二つのお話をいたします。
 一つ目は、「愛情豊かな人間に育ってほしい」ということです。
 皆さんは、生まれてから十二年間、ご両親やご家族の皆さんからたくさんの愛情を注がれて育ってきました。また、保育園や幼稚園、小学校に入園・入学してからは、見守り隊やゲストティーチャーの皆さん、さらには、いろいろなボランティアの地域の皆さんに支えられて成長してきました。
 見守り隊の皆さんは、夏の暑い日も冬の雪の降る寒い日も、毎日毎日皆さんの登下校の安全を守るという活動で、皆さんに愛情を注いでくださいました。食育のゲストティーチャーの皆さんは、作物を育てるためには生き物に対する愛情が必要なことを教えて下さいました。ご家族の方々は、皆さんが毎日元気に学校に通い、健やかに成長してほしいと願って愛情深くお世話をしてくださいました。〜略〜
 皆さんを支え応援してくださった人たちは、皆さんが将来独り立ちし、それぞれの夢を実現し、幸せな人生を送って欲しいと願ってみえます。このように、多くの方々からいただいたたくさんの愛情は、皆さんの心や体の中に染み渡っているはずです。だからこそ、これからは皆さんが多くの人たちに、そして、全ての生き物に、愛情を注ぐことができる人に育ってほしいと願っています。
 二つ目は、「生涯学び続ける人間になってほしい」ということです。
 皆さんは、六年間の小学校生活で多くのことを学びました。運動会の気持ちを一つにした力強い組み立て体操、学習発表会では平和を訴える、気持ちのこもった演劇に、皆さんが身につけた力を見せてくれました。〜略〜
 学ぶことは、これからの自分の生きていく方向が見つけられたり、職業選択の可能性が広げられたりしていきます。学ぶことは生きていく道幅を広げるためであり、なりたい自分に近づける出発点です。しかし、この学ぶことの意味は、自分のためだけではありません。先週の金曜日に、東日本大震災が起こりました。多くの方がなくなったり、行方不明になったりしています。また、避難所での不便な生活を強いられている人々がたくさんみえます。この大震災が起こったあと、すぐに愛知県から医師や消防士の皆さんが、救援に出発しました。また、世界の五十以上の国や地域から救援の申し出がありました。この医師や救援に駆けつけた人々の活動を支えているものは、人類が学んで築いてきた医学であったり、最新の科学技術です。これから皆さんが学んだことが、大震災や大津波のような災害から命を守る方法につながるかも知れません。また、芸術やスポーツ、文学の世界で人々に感動を与えることができるかも知れません。学んだことを少しでも人のために、みんなのために活かしてほしいと思います。学ぶとは、心に誠実を刻むことです。これからも自分自身を高めるために、そして、多くの人のために生涯学び続ける人になってほしいと願っています。〜略〜
 さあ、この伝統ある丹陽南小学校の卒業生としてのプライドを持ち、自分のために、そして、みんなのためにしっかり学びつづける愛情豊かな人に成長してほしいと思います。〜略〜」