3月19日(木) 卒業式・式辞より
- 公開日
- 2026/03/19
- 更新日
- 2026/03/19
校長室より
3月19日(木) 卒業生80名が参加し、卒業式が行われました。6年生として最後の1日、最上級生として後輩に見せた立派な姿、卒業生としての凛々しい顔、素晴らしい卒業式でした。
ー式辞(抜粋)ー
▼宮西小学校を巣立ちゆく八十名の皆さん、卒業おめでとうございます。(中略)▼卒業生の皆さん。大きなランドセルを背負い、門をくぐった一年生の頃を覚えていますか。▼期待に胸を膨らませたスタートでしたが、その直後、私たちは新型コロナウイルスという大きな壁にぶつかりました。当たり前だった日常が一変した中、皆さんの小学校生活は始まったのです。あれから六年。大きな変化が続いた日々でしたが、皆さんは立ち止まらず、その時にできることを見つけ、今日まで歩み続けてきました。困難を乗り越え、今日この日を迎えた皆さんの姿は、まさに「凛々しい」の一言につきます。▼ここで、皆さんにお願いがあります。背筋をグッと伸ばしてください。そして、ゆっくり深く呼吸しながら、上を見てください。――緊張はほぐれましたか?▼これから先、もし悩み、立ち止まることがあっても、今のように「まず姿勢を正して、上を向く」ことを思い出してください。これは単なる気休めではありません。脳科学では「身体化された認知」と呼ばれ、体の構えを変えることで心のスイッチを切り替える、自分を救うための科学的な「技術」です。▼さて、皆さんがこれから進む未来は、大きな変化の中にあります。私たちの身の回りには、AIやロボットなどの先端技術があふれ、かつては魔法だと思ったことが当たり前にできるようになりました。AIは瞬時に正解らしきものを導き出してくれます。しかし、どれだけ技術が進歩しても、皆さんにしかできないことがあります。それは「失敗して、心の底から悔しがること」。そして、「仲間と一緒に、心の底から喜ぶこと」です。効率よく正解を出すことよりも、心が激しく動くような体験を、中学校生活ではたくさん重ねてください。▼もう一つ、スペインの「サグラダ・ファミリア」という教会を知っていますか。今年2026年、着工から百四十年以上の時を経て、ようやく中央の塔が完成しました。しかし、本当の完成にはまだ30年以上、かかると言われています。この教会は、「未完成のまま」世界文化遺産となり、世界中の人から愛されてきました。皆さんも同じです。 ▼今日、完璧な自分として6年生を終える必要はありません。うまくできなかったこと、足りない部分…それこそが、皆さんの「伸びしろ」です。「もっと成長したい」というひたむきな姿こそが、何よりも尊く、価値があるのです。▼これから先、「なぜできないのだろう」「わからない」また「なぜ、わかってくれないの」と、悩み、戸惑うときもあるでしょう。そんなときは、自分の弱さを隠さず「助けて・教えて」と声にだしてください。一人で頑張りすぎるのは、本当の意味での「自立」ではなく、ただの「孤立」です。声を上げることは決して甘えではありません。それは、あなたが前を向こうとしている証(あかし)であり、自分を大切にするための、気高い「勇気」です。あなたが信頼できる誰かに、その思いを言葉にして預けてみてください。そして、困っている仲間を見た時、そっと手を差し出せる優しさを忘れないでください。その勇気と優しさが響き合ったとき、皆さんは昨日よりも少し強い「新しい自分」に出会えるはずです。▼卒業生の皆さん。勇気と優しさをもち、胸を張って進んでください。皆さんのさらなる活躍と成長を心から祈り、式辞といたします。
―令和八年三月十九日―