3月7日(金)第78回卒業式(校長式辞より)
- 公開日
- 2025/03/07
- 更新日
- 2025/03/07
コミュニティ
本日第78回卒業式を挙行しました。ご来賓の皆様、保護者の皆様、ご多用の中ご臨席賜りありがとうございました。
以下は、校長式辞の一部です。
(略)
本校を巣立つ130名のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
旅立ちにあたり、ひとつ話をします。
みなさんは、大相撲の横綱として今年の一月場所で引退した照ノ富士という力士を知っているでしょうか。
照ノ富士関は、横綱として相撲界の頂点に立った力士ですが、その道のりは決して順風満帆ではありませんでした。一度、大関まで昇進したものの、怪我や病気に苦しみ、ついには序二段という幕下まで落ち込んでしまいました。「相撲をやめようか」と何度も悩みましたが、「辞めるのは簡単。でも、きっと後悔する。やるなら徹底的にやろう」と覚悟をもち、一年の闘病生活の中でリハビリやトレーニングにも励み、力士として再スタートしたのです。ひざは万全ではありませんでしたが、「自分に自信をもてるくらいの準備はしてきた」と、序二段から一つ一つ勝ち星を積み重ね、ついに帰り入幕を果たしたのです。実に一年半ぶりの幕内復帰でした。
そして、幕内での優勝を重ね、再び大関に昇進し、最終的には横綱の地位まで上り詰めたのは、まさに「自分を信じて努力を続けた」からです。優勝インタビューでは、「続けてきてよかった。いろいろなことがありましたが、最後にこうやって笑える日が来ると信じてやってきたので、一生懸命やればいいことがあると思っています」と語っています。その努力は、ただ単に体力を回復させるためのものではなく、自分の精神を強く持ち続けるためのものでした。照ノ富士関の姿は、困難に直面したときにこそ「自分を信じて努力を続けること」がどれほど大切であるかを教えてくれます。
また、照ノ富士関がもう一つ大切にしていたことは、「周りへの感謝の気持ち」です。怪我や病気で苦しんでいた時期、彼を支えたのは家族や師匠、部屋の仲間たちなど、周囲の支えであり、彼はそのありがたさを強く感じていました。再び力士として立ち上がれたのも、その支えがあったからこそだと心から感謝の言葉を口にしています。
皆さんも、これからの人生の中で、さまざまな困難に直面したり、難しいことに挑戦したりすることがあるでしょう。そんなとき、照ノ富士関の、「自分を信じて努力を続けること」、「周りの人への感謝の気持ちを忘れずにいること」を思い出してください。きっと、夢や目標の実現のヒントになると思います。みなさんの活躍を心より祈っています。
保護者の皆様、お子さんのご卒業、誠におめでとうございます。(中略)
今日までの本校に対するご支援、ご協力に感謝を申し上げ、式辞といたします。