5月2日(月)全校集会
- 公開日
- 2022/05/02
- 更新日
- 2022/05/02
最近の様子
全校集会があり、校長先生からは次のようなお話がありました。
「新しい学年、新しいクラスがスタートして1か月。順調にいっていますか?順調にいっている人はこの調子で、不安がある人は自分一人で抱え込みすぎないように、ぜひ、友だちや先生、おうちの人に相談してくださいね。相談することは恥ずかしいことじゃありません。
さて、今日はペンギンの話をします。「ファーストペンギン」という話です。
ペンギンの大好物は魚です。ですから、いつもは地上で生活しているペンギンも、食事の時は大好物の魚を捕るために、テーブル氷山の上に集まります。ペンギンはテーブル氷山の上から魚のいる海の様子をじっと観察するのですが、海の中にはペンギンの天敵のシャチやヒョウアザラシなどもいるので、最初は飛び込もうとしません。しかし、しばらくすると最初に海に飛び込むペンギンが必ず出てきます。自分を信じ、リスクをものともせずにチャンスをつかもうとするこの勇気あるペンギンを「ファーストペンギン」と呼ぶのです。
実は、ペンギンの世界には絶対的なリーダーがいません。ペンギンは群れの中の誰かが海に入るまでは動きませんが、誰かが先陣を切って飛び込めば、後に続いて全員が海に入ります。強いリーダーの指示に従うのではなく、普通の誰かが「最初の一羽(ファーストペンギン)」になって、それに皆が従うのがペンギンの特徴なのです。「ファーストペンギン」になれば、シャチやアザラシなどの天敵に食べられてしまうリスクはありますが、反面、誰よりも先にエサにありつき、お腹いっぱい食事をすることができるチャンスも得ることになります。それどころか、仲間が安心して海に入ることができる状況をつくることで、群れに大きく貢献することができるのです。特別な才能などなくても、誰もが群れのリーダーになり得るのがペンギンの世界なのです。
先ほど、私は1か月経って「皆さん、順調にいっていますか」と聞きました。不安があるという人の中には、クラスで自分が出せないからという理由の人も少なからずいるのではないかと思います。例えば、授業中、先生が質問したときに、答えがわかっていても発言をすることをためらったり、あまり関わりのないクラスメイトが困っているように見受けられたときに「どうしたの?」と声をかけようかどうか迷ったり。一概には言えませんが、自分の行為を周りがどう思うのかと気になるからかもしれません。しかし、ほんのちょっとの勇気で誰でも「ファーストペンギン」になることができます。先ほどの授業中の件でいえば、しっかり分かったことを発言することで、少なくとも自分自身のためらうストレスは解消されますし、クラス全体が意見を出しやすい雰囲気になるかもしれません。また、たとえ、発言した答えが間違ったとしても間違えたことで、理解が深まることはよくあることです。そもそも発言をためらい、言いたいことがいえない授業というのは参加していてもどうですか?面白くありませんよね。
ぜひ、その時、その時で皆さん一人一人がファーストペンギンになって、クラスが楽しい、安心できる、自分を出せる、そんなクラスをみんなで作ってください。」