学校日記

人生は根気と努力(箱石さんの言葉) 4月7日

公開日
2020/04/07
更新日
2020/04/07

校長だより

 今日の登校日では、栃木県にお住いの箱石シツイさんについて子どもたちに話をしました。

 箱石シツイさんについては、ご存知の方もおみえかと思いますが、今年開催されるはずであった東京オリンピックで、聖火ランナーとして参加される予定であった方です。箱石さんは現在103歳。現役の理容師です。理容師になるために、16歳(満州事変が起きた年)で、上京しました。ひげをそる練習のために、ご飯のおかまの焦げを髭に見立て、日本刀(当時は髭剃りの主流でした)で、そる練習をされたそうです。戦争でご主人を亡くされ、苦労してお子さんを育てられました。

 オリンピックの聖火ランナーに選ばれてからは、独自のトレーニングに励み、オリンピックに備え、体調を整えるためお店もお休みにしていました。

 新型コロナウィルス感染症の影響で、オリンピックは延期となりました。箱石シツイさんは、さぞ、がっかりされたことと思います。でも箱石さんは、取材に対してこのようにおっしゃっていました。「戦争中の苦労を思えば、このがまんは、なんでもありません」と。そして、待っているお客さんのために、お店も開けることにされたそうです。

 戦争や数度の大震災など、今までもたくさんの人ががまんをし、でも、立ち直って、今の私たちの生活があります。明日から、また、学校はお休みになります。今は、私たち一人一人が、がまんをするときです。不要不急の外出はしない、手洗いをしっかりするなど、がまんのためのお休みです。
 
 「ありがとう」の気持ちを伝え、「やさしい心」で助け合い、「自分のことは自分でする」ことが、自分のいのちだけではなく、周りの人のいのちを大切にすることにつながります。1日1日を大切に、おうちの中でも少しがまんをし、譲り合い、協力して生活をしてください。浅井北の皆さんなら、きっとできます。

みんなで、また笑顔で会える日を楽しみにがんばりましょう。

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