3月19日(水)第78回卒業式(校長室より)
- 公開日
- 2025/03/19
- 更新日
- 2025/03/19
校長室より
本日、赤見小学校第78回卒業式を挙行いたしました。44名の児童が小学校の全課程を修了し、校長より卒業証書を授与しました。花道を歩く児童の凛とした表情に感動を覚えながら、一人一人に手渡ししました。
卒業生の皆さん、保護者の皆様、本日はおめでとうございました。ご多用の中にもかかわらず、式にご参加くださった来賓の皆様、誠にありがとうございました。
以下は、本日の「校長式辞」です。
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頬に当たる陽射しに温もりを感じる中、「赤見の森」の木々には柔らかな新芽の蕾が膨らみ、校門近くの桜の木は、日増しに春色へと変化しています。本日、この佳き日に、ご来賓の皆様のご臨席を賜り、第78回卒業式を挙行できますことに、心より感謝し、お礼申し上げます。誠にありがとうございます。
また、お子様の健やかな成長を願い、温かく育まれました保護者の皆様方、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。
伝統ある赤見小学校を巣立つ44名のみなさん、卒業、おめでとうございます。先ほど、お渡しした卒業証書には、皆さんの6年間の頑張りと、保護者の方々の深い愛情、地域の方々の温かい思い、それらすべてが込められています。多くの方々の支えによって今の自分たちがあるということに感謝するとともに、いつまでもその感謝の気持ちを忘れないでください。
さて、ここにある数字があります。「1163」 この数字が何かわかりますか? これは、皆さんが小学校に通った日数の合計です。そして、今日はその最後の日。1163日目。皆さんの「小学校時代」が完成する日です。これまで積み重ねた1163日の一日、一日はどのようなものでしたか。
ドキドキしながら入学した日。運動会に向けて一生懸命練習した日。家族と離れて友達と過ごした野外活動や修学旅行の日。楽しく過ごした日もあれば、悲しかった日もあるでしょう。学校が突然休校になり、会うのが当たり前だった人たちと会えなくなった日々もありました。特別な日ばかりではなくても、どの一日もが、皆さんの小学校時代を築いてきた大切な一日でした。それらの日々が積み重なり、今日の日を迎えることができたのです。小学校時代の締め括りとなるこの日に、私から皆さんへ伝えたいことをお話しします。
皆さんは、4月から、「中学校時代」の1歩目を踏み出します。これまでの狭い世界から、もう少し広い世界で、新しく出会う多くの人たちと関わりながら、また、新しい経験を日々積み重ねながら生活を過ごしていくこととなります。この先、多少の不安はあるかもしれませんが、何も心配することはありません。「中学校時代」、そしてその先の「未来」がどのようなものになるのかは、これからの皆さんの頑張り次第です。ただ、何気なく日々を過ごすのではなく、初めてのことにも前向きに、目標を立てて取り組み挑戦すること、努力を続けていくことが大切です。そうすることが皆さんを成長と成功へ近づけてくれます。ときには「一生懸命やっているのにうまくいかない」「もうやめてしまおうか」と思う時があるかもしれません。そんな時には、少しゆっくりしたペースでもいいので、あせらず、慌てず、最後まで諦めずに、その時の自分にやれることを続けてください。結果がうまくいかなかったとしても、その経験は、きっと皆さんの心を成長させ、より強い自分へと変えていってくれるはずです。困難に感じることは、自分が努力をしているからこそ気づくことのできる壁です。この壁は自分が成長するためのチャンスなのです。
愛知県出身の元プロ野球選手・イチローさんが、今年一月に、日本人、アジア人として初めて、アメリカで野球殿堂入りをしました。日本のプロ野球では7年連続首位打者、そしてメジャーリーグでは10年連続200本以上のヒットを記録するなど、日米の野球界で大活躍をしました。そのイチローさんは、自分自身の努力と挑戦をしてきた経験から様々な言葉を伝えています。
「結果が出ないとき、どういう自分でいられるか。決してあきらめない姿勢が、何かを生み出すきっかけをつくる」
これは、2005年に200本安打を達成した試合後のインタビューで話された言葉です。実は、この年の前半、イチローさんはスランプのため、ヒットがあまり打てていませんでした。それでも、いつもと同じように日々の練習を黙々とこなしながら、諦めずに努力し続けた結果、この年も200本以上のヒットを打ちました。だれもがイチローさんのようになれるわけではないですが、この言葉は、努力しているのにうまくいかないときに、自分がどうあるべきかを考えること、そして諦めずに努力し続ける姿勢が大切であることを私たちに教えてくれています。どうか皆さんも、最後まで諦めず、日々の努力を積み重ねることのできる人になってください。
卒業生の皆さんに、もう一つ、伝えたいことがあります。皆さん一人一人は、周りの人々にとって、特に家族にとってはかけがえのない、この世界にたった一人しかいない大切な存在です。周りに座っている友達にも同じように大切に思っている家族がいます。ここにいる人は「みんな誰かの大切な人」。そして、世の中は「誰かの大切な人」が集まってできています。どうかこのことを忘れず、自分の命を大切にし、そして、自分以外の人の命も大切に思いながら生きていってください。今、日本を含め世界では、自然災害や事件・紛争などにより、人々の命が失われるような悲しい出来事が起こっています。この事実に目を背けるのではなく、世界の同じ時代を生きる者として、これからの未来を築いていく若者の一員として、自分たちがどのように生きるのかを考え、限りある「命」を大切に生きていってほしいと心より願っています。
最後になりますが、保護者の皆様にお願いをします。お子様はこれからさらに成長し、様々なことに出合っていきます。時には、思うようにいかず、悩み迷うこともあるでしょう。そんなときにこそお子様の思いに寄り添い、時には正しい方向へと導き、時には見守り支える存在であってほしいと思います。家族の温かい支えが、これから多感な時期を迎える子供たちの成長にとって大きな力となるはずです。
名残は尽きませんが、卒業生の皆さんと保護者の皆様の未来が温かく、笑顔に満ちた輝けるものになることを祈念して、私からの式辞といたします。
令和7年3月19日
一宮市立赤見小学校長 脇田 琢己