オンライン朝礼での校長先生のお話 3/4
- 公開日
- 2024/03/04
- 更新日
- 2024/03/04
校長室
先週行われた卒業生を送る会のスライド。6年生の子たちの幼い小さい頃の写真を見ると、そのかわいらしさに思わず見ている人が笑顔になります。赤ちゃんとか保育園・幼稚園くらい、小学校1年生というのは、何とも言えないかわいらしさがありますね。それに比べると6年生はずいぶん成長し、一歩一歩、大人に近づいています。
確かに小さい子はかわいらしいのだけど、私はかわいいから小さいままでいてほしいなんて思うことはありません。成長していけば幼い頃のようなかわいさは少なくなってはいきますが、あらたに得ること、身につくことはたくさんあります。自分に何が向いているかを見つけて、自分でやってみたいことに向かって自ら行動することができるようになっていきます。1年1年成長することでできること、気づくことが次々とふえていきます。
小学生である皆さんは、今が最も成長する時なので、歳をかさねるということは成長することですよね。しかし、体はずっと成長するわけではなく、もっともっと歳をとったら衰えていきます。私はもうすぐ60歳になりますが、もう子どもの頃のように速く走ることはできません。体力が落ちてきたので体をきたえようと思い、毎日腕立て伏せをしたら左の肩が痛くなり、今はもうやめています。ちょっと悲しいです。80歳、90歳になると、耳が聞こえにくくなったり、腰が曲がって歩きにくくなったり、他の人と話をしていても相手が言ったことを理解して返事をするまでに時間がかかったりするようになることもあります。歳をとれば体は衰えますが、80歳、90歳の方々は、たとえば日本が戦争をしていた時代、5千人以上の方がお亡くなりになった伊勢湾台風など、私たちは知らない大変なことをくぐり抜けてこられていて、そのことを私たちに伝えてくれます。それによって私たちは多くのことに気づき、学べています。私は歳をとって以前よりよくなったことがあります。それはすぐに怒らなくなったということです。若い時は、自分のクラスの子や部活動の子に対して、すぐに怒ってしまっていたこともあったように思います。今は「きっとこの子にも何か理由があってそうしたのだろう。」と少し立ち止まって考えられるようになりました。
今、小学生であるみなさんは、これから中学・高校としばらくは体が成長する時期を過ごします。何十年もたつとみなさんにも体が衰える時期が訪れますが、心は何歳になっても成長し続けることができます。赤ちゃん・子ども・大人・お年寄り、どの世代の人にも、それぞれのよさがあるのです。
さて、今日もみなさんが元気に登校できて嬉しいのですが、今朝、学校へ来る時に交差点では右・左をよく見て自動車がこないか確認してから渡りましたか。登下校の時、交差点では「車は来ないだろう。」ではなく「車が来るかもしれない。」といつも思って、右・左をよく見てから渡ってください。また、最近あたたかくなってきたので、家に帰ってから外に遊びにいくことが多くなってきたのではないでしょうか。そんな時も、交差点では必ず右・左を見て車が来ないか確認してから渡ること、自転車に乗る時はヘルメットをかぶることに気をつけて、命を大切にしてください。