学校日記

全校朝礼での校長先生のお話(人権について考えてみよう)11/29

公開日
2021/11/29
更新日
2021/11/29

校長室

「人権について考えてみよう」

毎年、12月10日は「人権の日」。これは今から73年前に、世界がひとつになるためにできた「国際連合」が設定したものです。そして、12月4日〜10日が人権週間です。
では、人権とはなんでしょうか。簡単にいえば「一人一人が自分らしく幸せに生きる権利」のことです。今、ここにいる子は、6歳から12歳までの子どもです。では、みなさんにひとつ質問をします。みなさんのおうちのまわりに、みなさんと同じ小学生の年齢なのだけど、自分の家での生活のために毎日仕事をしていて、そのために学校に通うことができない子はいますか。・・・・いませんね。
日本では、子どもはまだ仕事はせず、全員が学校へ通うことができます。
また、大人になったら何をしたいか、どんな仕事をしたいか、今は、みんな一人一人が自由に考えることができますね。これは今88歳の先生のお父さんから聞いた話なのですが、今から77年、78年くらい前先生のお父さんが小学校5年生、6年生の頃、日本は戦争をしていて、学校でも「お国のために戦争へ行って、死ぬことが一番」と教えられていたそうです。その戦争の終わりごろは14歳から戦争に行っていたとのこと。14歳で命を落とすことが子どもの将来の希望だなんて、あまりにも悲しい時代です。今は、子どもの間は学校に通うことができ、大人になってやりたいことも自分で決められます。みなさんの人権は、守られていますね。

次に、自分の人権だけでなく、自分以外の人の人権も大切にしてほしい、というお話をします。
そのためには、まず、自分の好きなところをみつけて、自分を大切にしてください。
西成東小のみなさんは、ふだん、まわりの子や大人を大切にして生活できています。ありがとう。でも、いつもではありませんが、この西成東小で、言われた人が傷つきつらい思いをする言葉を言ってしまったり人に手を出したりする場面を目にすることがあります。傷づく言葉を言われたり叩かれたりした人は、幸せに生きる権利、つまり人権を奪われています。だから、いじめは許されないのです。

自分が普通で、当たり前ではありません。みんな、一人一人、体も顔も生まれた場所も考え方もちがいます。自分以外の人の体も心や気持ちも大切にしながら、自分とまわりの人とのちがいを認め合いながら、すてきなところをお互いにみつけて笑顔で学校生活が送れるようにしていきましょう。

人権週間がちかづいてきたので今日は人権についてのお話をしましたが、一人一人の人権は1年中、365日ずっと大切にされるべきことです。みなさん、一人一人がまず自分で自分を大切にしているかな、そして、自分以外のまわりの子や大人を大切にしているかな、そんなことを一度、考えてみてください。