掃除の時間に、私が雑巾を片手に校内の拭き掃除をしていた時のことです。

壁のホコリをごしごしと磨いていると、背後からパタパタと音がしてきました。

何の音だろうと思って振り返ると、そこにはスリッパの音を響かせて廊下を雑巾がけしている男子生徒の姿がありました。

長い廊下の床を糸を引くように磨きながら、一心不乱に進んでいく姿に私は心を打たれました。

「ありがとう、ご苦労様」と声をかけている間に、また別の男子生徒が同じように音を響かせて雑巾をかけていきます。

1年生の生徒たちでした。

ジーンと余韻に浸りながら、私もいつもより力を入れて拭き掃除を行いました。

　※この時カメラを持っていなかったので写真を掲載できず申し訳ありません