現職教育研修会(QUアンケート分析) 12月22日
- 公開日
- 2022/12/22
- 更新日
- 2022/12/22
校長だより
QU(学級経営)スーパーバイザーの天野吉繁先生をお招きして、2学期に全校で行った「QU」アンケートの結果を振り返る現職教育研修会を行いました。「QU」アンケートとは、子どもの意識や学級の状態を確認することのできるアンケートであり、学級の状態を知ることで、教師自身の学級経営の現状を振り返ることができます。また、子どもたちの意識を把握することで、子どもたちへの働きかけを工夫して行うことができます。天野先生のご指導をいただくのも3年目となりました。今回も学年ごとに、アンケートの結果を見ながらアドバイスをいただき、今後の学年・学級経営の方策について考えました。
天野先生とのお話の中で、私が印象に残ったのは、「子どもたちに自分の思いを文章で書かせることは感情を落ち着かせ、感性を育てることにつながる」というお話です。その際、単語のみでは子どもは自分の思いを整理することができないので、文で書かせることが大切だとおっしゃっていました。
本校では、授業のあとに振り返りの時間を設け、子どもたちの印象に残ったことや感想、さらに知りたいことなどを書かせています。天野先生からは、振り返りを書かせることは、知能の面ばかりではなく子どもの情緒の発達にもとても良いことであること、また、振り返りを共有し、交流する中で「自分では分からなかったことが、みんなの振り返りを聞いて解決できた」と思うことが「困難を克服した」達成感となり、自己肯定感を高めていくことにつながると教えていただきました。振り返りの効果を、学びの面だけではなく、子どもたちの心の成長にもつながるという視点を大切に、今後も研究を進めていきたいと思います。
QUアンケートを分析する際には「困ったことを探すのではなく、よかったことを探す」ことも大切にしたいと考えています。私たち教師は日頃、子どもたちの困っていることは何か、問題点はどこかと考えがちです。それは、子どもをしっかり見ていくことや危機管理意識としてとても大切な視点ですが、問題点の解消に意識が向かい、子どもたちに与えることのできた成長を探し、見つける余裕をなくすことにもつながりかねません。担任が日頃の学級経営で心がけたことが、どんなに些細なことでも子どもたちの姿に表われていれば、子どもたちに「○○できているね。がんばったんだね」「○○がいいところだね」と成長を認め、褒めることができます。子どもたちの中には、学級で当たり前として行っていたことかもしれません。でも、先生の声かけで価値づけられることで、自分や自身の行動にさらなる自信をもつことができます。「よいところ」もしっかり見つけ、子どもたちが何気なく行っていることでも、教師が「わかる・できる・ほめる」声かけを忘れずに行っていかねばと思いました。
天野先生からいただいたアドバイスには、担任の日頃の努力や頑張りに対する温かな励ましもありました。先生からいただいた温かな声かけを、3学期には子どもたちにかけていきたいと思います。天野先生、今日は貴重な学びの時間をいただき、ありがとうございました。