視野を広げて 11月4日
- 公開日
- 2020/11/04
- 更新日
- 2020/11/04
校長だより
今日から2日間、イタリア共和国より国際交流員のアレッシオ先生がおみえになり、国際交流活動をしてくださいます。先生は、10歳の頃から日本の文化に興味をもち、お父様も日本の根付のコレクターでいらっしゃることもあり、ぜひ日本に来たいという夢をもってみえたそうです。また、大学では日本の語学を学び、源氏物語や伊勢物語も読破されたそうです。先生とお話をする中で、是枝裕和監督の映画「ディスタンス」やマーティン・スコセッシ監督の映画「サイレンス(沈黙)」が話題に出ました。私たち日本に住む者にとっては何気ない描写でも、イタリア人の先生にとっては興味深く心に残る部分もあったようです。こうした話をする中で、先生は「育った風土によるそれぞれの感じ方の違いは重なることはないかもしれないが、分かり合えることはできると思う。少しでもその溝が埋まる架け橋になりたいと思い、国際交流員を志したのです」とおっしゃってみえました。現在のコロナ禍で、先生は母国に帰ることはかなわないそうですが「帰りたい気持ちはありますが、日本が好きなので帰れないことは、苦になりません」とおっしゃってみえました。
日頃、慣れ親しんだ日常を当たり前だと感じ、ものごとを自分だけのものさしで判断しがちです。しかし、世の中には人種も性別も環境も異なる様々な人がいて、かつ、それぞれが個々の考えをもっていることを前提にものごとを見ていかねばならないと改めて感じました。子どもたちにも他国の文化を知ることと、一個人として先生がなぜ国際交流員を志したかを知り、自身のものの見方や考え方を広げるきっかけにしてほしいと思います。
先生のおかげで、今日は自分の視野を見直すきっかけになりました。こうした出会いに感謝したいと思います。先生、2日間よろしくお願いいたします。