7・8(金)マルトリ【校長室より】
- 公開日
- 2022/07/08
- 更新日
- 2022/07/08
校長室
「マルトリートメント(以下:マルトリ)」という言葉、ご存知ですか?
「マル」は悪い、「トリートメント」は扱い。つまり、マルトリは「大人から子どもへの避けるべき扱い」という意味です。虐待より広い意味をもつ言葉です。
最新の脳科学から、このマルトリを考えてみましょう。
赤ちゃんの頃の脳は300グラムぐらいで、大人になると1400グラムぐらいになります。脳の発達において成熟を迎えるのは、実は30歳前後だそうです。もう少し詳しく言えば、「考える」「記憶する」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」「判断する」「応用する」など、人間にとって重要な働きを担っている前頭前野が成熟するのが、30歳前後なのです。だから、小学生の脳は、発達途上であるのです。この発達途上の時期に、言葉や身体の暴力を与えること、つまり、マルトリを受けると、脳に悪影響を与えてしまうのです。夫婦喧嘩をしているところを目撃しているだけでも脳にかなり悪い影響があるとも言われています。
マルトリを受けた子の脳は、かなりのダメージを負っています。しかし、脳は修復機能があるのだそうです。ですので、これまでの子育ての中で、もし、マルトリがあったとしても大丈夫です。
修復できます。
修復するポイントは、
「見つめ合い」
「触れ合い」
「語り合い」だそうです。
この3つを心がけることで子どもの脳は、健全に発達するのだそうです。子育てに正解はありません。子どもを肯定し、認め、励ますことを心がけることが大切なのです。