7・1(金)環境問題を考える【校長室より】
- 公開日
- 2022/07/01
- 更新日
- 2022/07/01
校長室
6月27日付毎日新聞朝刊の余録に次のような記事がありました。
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米アウトドアメーカー「パタゴニア」で製品開発を担当するウィットマイヤさんは、工場を訪れて考え込んだ。向こう側の壁が見えないほど広いフロアで機械が24時間稼働している。電源は近くの石炭火力発電所だ。
フリースやシャツに欠かせない化学繊維は、1990年代からペットボトルなどのリサイクル素材を使っている。その分、原料である石油の消費を減らしたつもりだったが、製品に加工する過程で多くの温室効果ガスを排出していた。
同社は環境対策で先進的な姿勢が評価されたことも追い風に、成長を続けた。だが、販売数量が伸びればそれだけ資源を使い、ゴミも出る。そうしたジレンマに見て見ぬふりを決め込めば、エコを装って利益を上げる「グリーンウォッシュ」とみなされかねない。
大量生産・廃棄はアパレル産業の宿痾(しゅくあ)である。低価格化で使い捨ての風潮が一段と強まった。国内では毎日、大型トラック130台分の衣服が捨てられる。
環境に詳しい弁護士ら専門家の視点でこうした問題を論じる動画が、パタゴニアのウェブサイトで公開された。冒頭のエピソードも描かれている。タイトルを「クローゼットの中の怪物」という。怪物とはタンスに眠る大量の衣服か、消費社会に生きる私たち自身か。
環境に負荷を与えずには成り立たない日々の暮らしである。そうした自覚と節度を欠けば、いよいよ持続可能ではなくなる。ウィットマイヤさんは言う。「必要ないのに買わないで。そんなにいらないでしょ」
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「地球温暖化」という言葉が叫ばれて久しいです。近年では、異常気象により、多くの被害が出るようになりました。「気候危機」といっても過言ではないと思います。気候危機の要因のひとつに、環境破壊があることは明らかです。
今を生きる私たちがどんなことに気をつけて、どのように生活していくのか本気で考える必要があります。持続可能な社会の実現に向けて、学校教育で培う力は重要であると思います。