学校日記

2・18(金)言葉の意味を正しく理解していないと・・・【校長室より】

公開日
2022/02/18
更新日
2022/02/18

校長室

 読売新聞の編集手帳に次のような記事が載っていました。
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 文化庁が毎年行う「国語に関する世論調査」で【姑息(こそく)】が取り上げられたことがある。「一時しのぎ」という意を理解している人は15%にすぎず、70%が「卑怯」と認識しているという。
 怖い言葉だと思った。仕事や生活のなかで誰かと話しているとき、一時のまにあわせだと言いたいだけなのに、「そこまで言うか!」と相手を怒らせることがあり得る。
 夏目漱石『彼岸過迄』に次の一文がある。
 〈其日其日を姑息に送っている様な気がして〉。
 息という字が入るせいか、その日その日をマスクをして感染をしのいできたこの2年を語っているような錯覚をおぼえる。
 スーパーコンピュータ富岳がオミクロン株の感染確率をはじき出した。マスク着用で15分会話したとして50センチメートル以内の距離で約10パーセント、1メートル離れれば、ほぼ0パーセントと計算された。自分や相手の身を守りながら社会経済活動を続けるうえで、胸に留めておきたい数値に違いない。
 会食などの場を想像すると、顔を1メートルも離しての会話はかなり面倒ではあるものの、一時のまにあわせと思えばできないことではないかもしれない。姑息な日々を送ろう。
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 言葉の意味を正しく理解して活用しないと、相手との意思疎通において大きくずれる場合があります。「国語に関する世論調査」では、毎年、言葉の使われ方について、「今」の日本人の認識を浮き彫りにしてくれています。
 言葉は、相手と意思疎通を図る大切なツールです。表情などの非言語を含めて、相手に届く言葉を選択しながら話さないといけないと思います。