学校日記

2・4(金)ことばの力【校長室より】

公開日
2022/02/04
更新日
2022/02/04

校長室

 1/19朝日新聞朝刊「天声人語」を紹介します。
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〜前文省略〜
 人には全身で言葉を受け止める瞬間がある。とくに若いときほど。中高生から募った「私の折々のことばコンテスト2021」の秀作からはそんな瞬間が見える。

 「いつか一緒に働きましょう」は、高1の高橋愛瑞さんが中学時代、先生からもらった言葉だ。教師になるのが夢だという高橋さんの卒業アルバムにそう書きながら、先生は言った。「教師になったお前に会えるのを楽しみにしてる」。教え子ではなく同志を見るまなざしだったのだろう。

 中3の佐野蒼維さんは、友だちから「無理しろよ」と言われた。無理するな、ではなく。学級委員長に立候補し、選挙演説をする直前のことで、俄然やる気がわいてきたという。

 「配られたカードで勝負するしかないのさ…」というスヌーピーの名言を大切にしているのが、中1の豊福陽菜さんだ。落ち込んだときに思い出す言葉なのだという。人をうらやましがったり、ねたんだりしても前には進めないから、と。
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 哲学者の鷲田清一さんは、吸い寄せられる言葉には2種類あるといいます。
 一つは自分のモヤモヤした思いを代弁してくれるような言葉。つまり、不安定で自信がなくなっている時に肯定してくれたり、背中を押してくれたりする言葉。
 もう一つは、思い込んでいたものに対して「あれっ、そんな考え方ってあるの」と、いったん立ち止まらせてくれるような言葉。
 言葉の力は、プラスの面でもマイナスの面でも私たちに大きな影響を与えるものです。また、言葉を発する人によって影響力も違ってきます。子どもたちの教育に責任を持つ私たち教員は、改めて言葉のもつ力を大切にしていかなければいけないと思います。
「私の折々のことばコンテスト2021」に作品が紹介されています。
ぜひご一読してみてはいかがでしょうか。