学校日記

1・28(金)将来の夢、なぜもつべきか【校長室より】

公開日
2022/01/28
更新日
2022/01/28

校長室

 作家の諏訪哲史さんは、「子とともに ゆう&ゆう1月号」に次のような文章を載せています。
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 中学の頃、ぼくは次第に現実を知り、楽観的に将来の夢を書くことができなくなりました。級友はそれでも総理大臣とか中日のエースなどと書いていましたが、ぼくは自分の夢がかなわなかったり、よりかないやすい夢に妥協したりする結末を憂い、弱気になるのでした。
 ぼくは結局、夢に描いていなかった小説家になりました。それは、大学の恩師に認められる論文を書くという、二十代の夢を追っていてもたらされた副産物のような天職でした。
 現実と次第に乖離し、たとえつど変更を余儀なくされる夢でも、まずもつことです。それがかなわない夢でも、己の生に厚みを与え、自分が本来なるべき何者かにしてくれます。かなわなくても、夢が人を大人にするのです。
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 昨年の11月27日(土)、地域の方々のご支援の下「夢と希望の花火大会」が行われ、子どもたち一人一人が描いた夢を短冊に書いて花火玉に貼ってもらい、打ち上げてもらいました。1年生から6年生まで全員の夢や希望をのせた花火大会となりました。
 夢を叶える人もいれば、叶えられない人もいます。しかしながら、夢をもつことは、自分の人間性を豊かにし、将来に向かって力強く生きる原動力となると思います。諏訪さんの「かなわなくても夢が人を大人にする」という言葉を大切にしたいものです。