学校日記

9・10(金) 読書のすすめ【校長室より】

公開日
2021/09/10
更新日
2021/09/10

校長室

 2学期がスタートして10日が過ぎようとしています。新型コロナ感染症の拡大が心配される中での教育活動でしたが、子どもたちは、級友とともに、元気に勉強や運動を楽しんでいます。はやり、学校は「子どもあっての学校」であると強く実感しました。
 
 今後も感染症対策を徹底して教育活動を進めていきます。何か心配なことがありましたら、遠慮なく学校までご連絡ください(連絡先は本ウェブサイトトップページに記載してあります)。本人やご家族に体調不良の方が出た場合は、「念のため欠席」にご協力をお願いします。9/1付の文書もご確認ください。

9/1緊急事態宣言下の新型コロナウイルス感染症への対応について


 さて、朝夕は過ごしやすくなりました。日の入りも真夏のころに比べると早くなり、「秋の夜長」を実感する季節を迎えます。9月30日までは緊急事態宣言が続きます。自粛生活となりますが、そんな時こそ「読書」はいかがでしょうか。
 私が最近読んだ小説を紹介します。
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『雲を紡ぐ』著者:伊吹有喜、出版社:文藝春秋(2020年初版)

 高校生の美緒は、父母の3人暮らし。美緒は自分の正直な気持ちを周りの人にうまく伝えることができない少女。そのため、学校や家庭での人間関係に苦しみます。何か辛いことがあると、父方の祖母が作ったホームスパン(盛岡の伝統工芸の一つ)の赤いショールに包まれると心が落ち着くのです。不登校になった美緒は、母との関係がさらに悪化し、うまくいきません。ある日、美緒は、母とのちょっとした行き違いで、父方の祖父がいる盛岡へ何も言わずに旅立ちます。祖父は、ホームスパンの職人。祖父やホームスパンの職人とふれあいを通じて、美緒は自分の道を見出していきます・・・・・。
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 この小説は、家族それぞれの確執を丁寧な言葉で描写しており、読み進めるうちに時間を忘れてしまいました。
 おすすめの1冊です。ぜひ読まれてはどうでしょうか。
(伊吹有喜さんの著作は他に『四十九日のレシピ』『なでし子物語』『彼方の友へ』など多数あります)