6・25(金) 人を育てる 【校長室より】
- 公開日
- 2021/06/25
- 更新日
- 2021/06/25
校長室
王貞治さんをご存知ですか。「世界のホームラン王」と称される方で、プロ野球の読売巨人軍の選手として活躍された方です。王さんは、人生でいくつかの挫折を経験していると話します。一つ目は、希望する高校に進学できなかった時。二つ目は、高校3年生最後の甲子園への出場ができなかった時。三つ目は、高校卒業後、プロ野球の世界に入ったのですが、当時はピッチャーとして入団したにも関わらず、すぐに打者に転向するように監督から言われた時。高校時代は甲子園で優勝投手になるほどの実力があったにも関わらず・・・。他にも多くの挫折を経験したと話しています。
そんな王さんが、福岡ダイエーホークス(現:福岡ソフトバンクホークス)の監督の時に選手を育てる上で、強く意識していたことがあるそうです。それは、「選手をよく見る」ことだそうです。ホームランやヒットで活躍する選手は、マスコミなどでも大きく取り上げられるので、さほど気にかけてみていくことはしなかったそうです。しかし、盗塁やバントの成功があっての得点で勝利した場合、盗塁やバントを決めた選手を認め称えたのだそうです。また、日頃の練習を熱心にしていた選手が活躍した時には、大いに称賛したそうです。そうすることで、選手は監督が「見ていてくれている」、監督から「自分がやっていることが認められた」と実感し、大きく成長していったのだそうです。
多くの挫折を経験した王さんだからこそ、「人を育てる」力に優れていたのではないでしょうか。辛いことを経験し、乗り越えた人は、苦労を経験した分、大きく成長するのです。困難に立ち向かうことができる人、乗り越えられる人を育てていきたいです。